コラム・エッセイ
No.837 『風速70メートルは来ますよ!』
伊藤博之の釣れ釣れ談議台風15号は想定外に大きな爪痕を残しました。大規模停電は64万戸に及び、徐々に復旧はしてきていますが完全復旧は今月末近くまでかかるとか。台風15号の予報では瞬間風速が60メートルになるとされていましたが、台風は予報通り風速60メートルの脅威をまざまざと見せつけて去りました。
台風15号は発生して1週間ぐらいの短期間で上陸しました。発生後の5日18時は1,002ヘクトパスカルでしたが6日18時には996、7日の18時には960にまで気圧が下がり、小型ながら強力な台風に変身していました。いかにこの夏の猛暑で日本近海の水温が上昇しているのかがわかります。
8日から9日にかけて強力になった台風15号が関東地方を直撃しました。関東地区では10カ所で風速57.5メートルの記録的な暴風を観測したのです。予報通り60メートルに近い暴風が上陸したのです。電柱が倒れただけでなく送電線の鉄塔までも倒れました。多くの家の屋根が吹き飛ばされ塀や街路樹が倒れ、車も風で横転。東京都内では風で壁まで吹き飛ばされた女性が亡くなったとか。
千葉県ではゴルフ練習場の複数のポールがネットごと倒れ、近くの住宅を直撃。数軒の民家を押し潰しました。農家のビニールハウスは壊滅的な被害になっているようで、千葉県の名産の梨は今が出荷の最盛期でしたが半数以上が落下したそうです。10日ほど前、今年も従兄弟から名産の八千代梨が届き、息子家族にも美味のお裾分けをしたところでした。千葉県の梨は本当に甘くて美味しい梨で、初めて食べた時は感動しました。また名産のピーナッツも大きな打撃を受けました。
台風15号は発生から上陸までの期間が短かったことや、予報で風速60メートルと聞いてはいたものの、その風は我々が想定する以上の何倍もの強烈な力であることを見せつけました。千葉県での農作物の被害額は300億円以上になると言われています。
また15号は風だけでなく豪雨も同行していました。関東地区では豪雨の災害も多発していますが、大規模な停電で生活のインフラが止まり、生活ができなくなったことが一番の被害となっています。いかに現在の人々が電気に頼った生活をしているのかを考えさせられました。
もう20年近く前になりますが、台風19号のことは多くの周南市民の方の記憶の中に残っていると思います。最大風速は40メートルぐらいでした。雨の少ない風台風で、強風が海水を巻き上げ、海水を含んだ風が吹き付けられた電柱のガイシが青く光り、パーンと大きな音をたてながら次々にショートしていきました。全部の電柱のガイシが破損したため周南市は全域が停電。なぜか駅ビルだけ電気が通っていました。全て復旧するまで1週間以上かかったと思います。我が家は4日目に電気が通り、電球の明かりに「おー」と歓喜の声でした。
台風15号は8日、9日の2日間で1兆円近い被害を与えたと思います。また台風一過の猛暑と停電で熱中症で亡くなられた方も多く、この台風での直接、間接の死者はまだ増えそうです。
地球温暖化で巨大化する豪雨と台風にどう対処するのか!地球温暖化現象からの災害を一から考え直す必要があるのでは!
(県磯釣連合会最高顧問)
