コラム・エッセイ
No.835 『信頼から近くにも遠くにも!』
伊藤博之の釣れ釣れ談議日本政府観光局が8月21日に発表した7月の訪日外国人客数は、全体としては前月比5.5%増えて299万人となり、増加は10カ月連続です。しかし韓国からの旅行者は7.6%減の56万人で全体では4分の1近くを占めていますが、大韓航空が8月20日に6路線の追加運休を発表するなど日韓路線は減便が相次いでいて、韓国からの訪日客は一段と減る可能性が出ています。韓国人訪日客の減少はインバウンド消費にも現れているようです。
日本百貨店協会が8月21日発表の全国百貨店売上高概況で、訪日客が購入分を示す免税売上高は前年同月比3・4%増の281億だそうですが、韓国人客に限定すると10%減ったそうです。
JTBの予約サイトでの韓国人の宿泊数は7月に前年同月の半分まで落ち込んでいます。8月の予約は1年前の同時点と比べて70%減、9月は80%減まで下がっているようです。
近年、ベトナム、タイ、インドネシア、スリランカ、マレーシアなどからのインバウンドの方々が増加してはいますが、なにせお隣同士、飛行機で30分の距離です。買物気分でインバウンドされる方も多く、1日も早いトラブル緩和を祈っていますが、色々な両国政府の思惑が入り乱れて収拾がつかなくなっているように思えます。
発端は徴用工問題で、昭和20年以前、戦時中無理やり日本へ連れて来られて労働を強いられた労働者問題のことで、元徴用工訴訟で韓国大法院が日本企業に賠償を命じる判決を出したことです。日本国としては戦後の多くの処理問題の中で韓国とは徴用工問題も国と国で解決済みと認識。韓国の文政権に解決済みだと抗議しても民意での問題で司法は口を出さないと逃げ、日本の抗議には全く耳を貸さない現況です。
国と国の合意が大統領が変われば白紙になる。文政権への信頼が崩れ落ちたのです。慰安婦問題も日韓合意は2015年12月に成立。同問題の最終的かつ不可逆的な解決を確認しており、日本が10億円拠出して慰安婦の支援財団を設立したのに2018年10月、韓国政府は慰安婦の支援財団の解散を決定。
また国と国が合意した問題を文政権は民意だと破棄。韓国海軍艦が自衛隊機に火器管制レーダーを照射したと日本側が抗議すると理屈を作り対抗、その後うやむやにする。韓国の国会議長は慰安婦問題は日本の天皇陛下が謝れば解決すると発言。文政権の中心的な人物の発言に日本国民の文政権に対しての見方が大きく変わった発言だったと思います。
文政権になり色々な問題が出て、韓国というより文政権に対しての不信感が募っているのが現状だと思います。また日本の輸出規制の発令は、半導体関連に必要な資材で、なかでもフッ化水素は核開発にも使われる材料で、これが韓国を経由して他国へと流れるのを止めるべく安全保障上の厳格化措置なのです。売らないと言うのではないのですが。
韓国の政権が変わる度に、国と国とで合意した問題がリセットされるのなら、これからの時代が大変です。韓国のメディアもあおるばかりでなく、真実の報道と冷静さの呼びかけを。一番近い国が一番遠い国にならないことを祈ります。
(県磯釣連合会最高顧問)
