2026年10月11日(日)

コラム・エッセイ

『山口の地酒は世界へ羽ばたく』

伊藤博之の釣れ釣れ談議

 周南市本町の御手洗生花店にはもう鉢植えのアジサイが店頭に並んでいます。薄い桜色の10センチくらいの小ぶりな花を一鉢に8〜10個つけています。我が家の鉢植えはやっと小さな芽がつき始めたところで、花が咲くのは3カ月も先です。

 花屋さんの前では季節先取りの花がたくさん見られます。温室栽培から露地栽培まで、近年はいろんな花、野菜、果物が長い間楽しめるようになりました。

 農業の世界もデジタルで、AIやロボットが進出。大型倉庫のような建物での水生栽培は温度、光、肥料などを自動で操作し、一年中、収穫でき、人間の手は極力かけずに収益率を上げる。建物全体が栽培工場で、工場全体がロボット。大企業が農業経営に進出し、ロボットが作った野菜を食べる時代となりました。

 山口県の日本酒の売り上げが九年連続で伸びています。昔は寒い時季だけにお酒を造っていましたが、今は冷暖房、大型冷蔵庫、いろんなデータの設定管理も自動でできるので、四季蔵と言って一年中、造る酒蔵が多くなりました。まさにコンピューターの時代です。

 子どものころ読んだ手塚治虫の漫画「鉄腕アトム」の中の夢のような機械が現実化しています。想像から現実への時間が段々短くなって、地球はロボットの支配へと変わるのではと思うほどです。未来はあらゆるものがコンピューターと連動して、まだ多くの変革があるだろうと思います。

 こんなデジタル化を取り入れたり、経験を土台に手づくりするアナログな蔵元など、さまざまに挑戦している県内の13蔵元の新酒を楽しむ会が、周南食の会の主催で遠石会館で開かれました。今回で12回目で、共催で周南観光コンベンション協会、周南料飲組合、遠石会館も参画。

 最初は「東洋美人」の澄川酒造場、「獺祭」の旭酒造、「雁木」の八百新酒造、「貴」の永山本家酒造場、「寿」の中島屋酒造場、「金冠黒松」の村重酒造、「原田」のはつもみぢ、「かほり」の山縣本店、「五橋」の酒井酒造、「金分銅」の金分銅酒造の10蔵元での出発でした。

 何年かして「福娘」の岩崎酒造、「わかむすめ」の新谷酒造、昨年から「阿武の鶴」の阿武の鶴酒造が加わり、13蔵元となりました。参加者も当初の80人から250人を超えるほどになりました。飛ぶ鳥を落とす勢いの山口県の地酒の力です。

 今や世界へ羽ばたく山口県の地酒、蔵元さんの努力のたまものです。世界に誇る山口県の特産品です。

(県磯釣り連合会最高顧問)

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