コラム・エッセイ
『こんな地球にしたのは!』
伊藤博之の釣れ釣れ談議お正月三が日を過ぎてから今年の冬の暖かいこと昨年とは大きな違いとなっています。特に西日本や九州ではもう春なのかなと勘違いするくらいの陽気もあります。北陸地方や東北地方そして北海道は例年通りの冬で雪もかなり降っていて、北海道ではマイナス28度を記録した場所もあったようです。
地球温暖化現象で近年、地球の海水温はどんどん上昇しており、また海流も多少変わったのか、今まで水揚げされていた海産物の水揚げの場所が大きく変わったり、水揚げの時季が違ったり、旬が大きくずれたりと、海の環境が大きく変化しているのではないかと思われます。
10年ほど前までは北海道の函館はスルメイカが多く水揚げされていましたが、現在はブリが大漁で、名物がスルメイカからブリに変わっているそうです。また北陸から北海道にかけて定置網にトラフグが入るようになったとか。
スルメイカは北陸から東北と北海道が全国で一番水揚げの多い地域だと言われていたのが、近年激減して漁場がどんどん北へ変わってきているとか。周南地区でもメバル、アイナメなど低水温を好む魚種が激減で、少し高い水温を好むメジナやマダイなどが多くなっています。またサンマも北海道近海で捕れていたのが、かなり遠くへ回遊路が変化しているとか、でもサンマに代わって脂の乗った大型のオオバイワシの水揚げが北海道近海で多くなっています。
そして私もびっくりしているのですが「秋サバは嫁に食わすな」と言われるほど秋のサバは脂が乗って美味しいのですが、ここ2〜3年秋のサバに脂が無く、また型も小さく水揚げも少なかったのですが、今シーズンは秋が過ぎて昨年の12月ごろからサバが多く水揚げされ型も良く脂も乗り、久し振りに美味しいメサバが食べられました。特に長崎県で水揚げされるサバは脂が乗っていますね。1シーズンずれて脂が乗り、水揚げも多くなったサバです。
地球規模での海水温の上昇で、魚の旬や産卵に変化が出ているのだろうと思います。魚はその魚に合った海水温や、エサを追って移動します。また海水温で産卵の時季を決めます。
周南市の魚市場に水揚げされる徳山ふぐも10年前よりか1カ月以上産卵が遅くなっているように思います。またヒラメやカレイなども産卵が遅くなり、脂の乗る旬も少しずつ遅れています。「2〜3月のメバルに3〜4月のカレイ」と昔の人の魚の旬を表す言葉が有りますが、昔は旧暦なので現在では1カ月遅れ、でも海水温上昇で近年は旬がさらに1カ月遅れとなっていて、実際に脂の乗った旬の時季は4〜5月のメバルに5〜6月のカレイですかね。40年前、徳山湾の波止からのメバル釣りで10月ごろには子持ちメバルを釣っていましたが、現在はけっこう市場で子持ちメバルを見かけます。
地球温暖化は海水温を上げ、魚の旬を変え、魚の生息地域を変え、地球上の生態系を変えています。また一番の恐怖は、気象体系も変えていることです。そして人類の恐怖になるのではないかと懸念されているのがプラスチックで、そのゴミが地球上の生物にはかなり大きな被害となっているようです。自国ファーストでなく、地球生物の生存がファーストだと思うのですが!
(県磯釣連合会最高顧問)
