2026年06月01日(月)

コラム・エッセイ

No.41 農村の希望(1) 限界集落③

中須里山通信 形岡 瑛

 2009年の夏、筆者は、高知大学の大野晃先生に倣って市内の限界集落の調査を試みた。

 今、それらの集落はどんな様子だろうかという思いに駆られ、1月10日午後、好天に誘われて、出かけて行った。

 まず、巣山の杉ノ河内へ行った。徳地境の石ヶ岳(924メートル)から湧き出る渓流杉ノ河内川沿いの集落である。県道から狭い谷間を通り抜けると“河内”という名が示す通り、山から流れてきた土砂が川が蛇行しているところに堆積してできた平地があり、田んぼが拡がっている。

 隅々まで手が行き届いていているのに感服した。(写真)道路脇に止めた軽トラから運んできた落ち葉を下ろして田んぼに入れている松原さんに声をかけた。

 「きちっとしちょってですね」

 「みんなが熱心じゃからね」

 「何軒でやりよってですか」

 「4軒」

 「お宅は、80?」

 「まぁ、みんな、そんなところ」

 「わたしも、中須で米を作りよりますが、75じゃけど」

 「そりゃ、まだまだじゃねぇ」

 前に来た時に、ワサビ栽培の話しを聞いた宇佐川さんには出会えなかった。

 「最近は、気温上昇で思うように出来なくなった。ワサビは米がよく出来るような時には出来が悪い。冷害になるとワサビはよく出来る」ということだった。

 杉ノ河内の西には休火山の白井ヶ岳(746m)、山頂直ぐ下の北面に火山灰で出来た白井ケ原(標高600メートル、20ヘクタール)がある。かつてはスキー場であった、その後、鹿野町が牛の放牧場にしたのだが、それも頓挫した。

 豊富な湧き水が流れており、ワサビもここら辺りまで上がるとよくできるのではないかと思ったものだ。         

杉ノ河内

LINEで送る
一覧に戻る
今日の紙面
出光興産

出光興産徳山事業所は、エネルギーと素材の安定供給を通じて産業や暮らしを支えています。環境負荷低減や安全操業に取り組み、地域とともに持続可能な社会の実現に貢献していきます。

ピアレックス

遺品整理でお困りではないですか?県内出張見積は無料!不動産売却や空き家じまい(解体)もお気軽にお問い合わせください。

東ソー

東ソーが生み出す多種多様な製品は、社会インフラや耐久消費財など人々の生活に役立つさまざまな最終製品に使われています。総合化学メーカーだからこそできる、化学の革新を通して持続可能な社会に貢献していきます。

サマンサジャパン

来院者の方へもっと目配り、気配りをしたい。物品の補充や搬送に時間を取られる・・・
サマンサジャパンでは医療従事者の方がより医療に専念できるよう、コンシェルジュ、受付、看護助手、清掃、設備など様々な業務を行っています。