コラム・エッセイ
No.51 農村の希望(1)限界集落⑬ 四万十川中流の集落を訪ねて(六)
中須里山通信 形岡 瑛道の駅からの帰りに、線路より山側にある傾斜地の集落(今成集落)を歩いてみた。茶畑、シシトウ、アロエ、ナスなどの畑が主であった。(写真)途中、炭焼き小屋があったので、そばの作業小屋で米をついていた女性(80前後)に聞いてみる。
炭の事を訊ねると「下の家の人が木を切ってきてお父さんに焼いてくれてと頼んでいるのだが、交通事故で足を痛めていたりで、なかなか焼けないでいる」とのこと。
「椎茸は、生椎茸が正月前には1,500から2,000円/キログラムになる。干椎茸は木を焚いて干す、2キログラムは出した。お茶は、安い。採りはじめが1点で、だんだん点数が下がる。
植えてから40年経って木が古くなるままになっている。植え替えたいが労力がない。
インゲンは、SとMで2キログラムを100箱出す。1箱1,500から2,000円。ナスは米を止めて一反作る家もある。息子は埼玉、娘は大阪にいる」等々。
斜面を下っていくと、途中に「門閉」のお札を貼り、〆縄が張ってある家があった。写真を撮ろうと思って屋敷内に入っていくと、90歳くらいの老婆が出てくる。訊ねると、満州から帰ってきたので、百姓はしていない。息子と暮らしている、とのこと。
宿の夕食の折、近くにレンターカーはないか、と訊ねるが、無駄であった。考えてみれば高知で、レンターカーを借りればよかったかと思う。
現地では、歩いて農家を訪ねるつもりだったので、まぁ、古城集落までも歩いていくか、といっていたら、宿の主から「子どもが通学に使っていた自転車があるから、貸してあげる」と申し出を受けた。
十川の今成集落(2009年7月5日)
