2026年06月01日(月)

コラム・エッセイ

No.65 農村の希望(3)微生物3

中須里山通信 形岡 瑛

 昨年は、個人的にも苦しい1年だった。観測史上最高気温が1.5度上昇で“地球沸騰”、7月にはコロナ感染。ほぼ10月一杯まで続いた猛暑のなかでの収穫作業、それも餅米の脱穀で収穫完了直前というときに、薪作り作業で腰椎の圧迫骨折、痛みをこらえて脱穀、少量なので、天日乾燥して周東町の仲間に頼み込んで籾摺りをして貰った。薪作りは地元の仲間3人が原木の玉切りを引き受けてくれた。感謝。

 以後は、極力安静にして、収穫後の田んぼの作業も停止。刈草も一部、畦の上にそのままになっていた。

 暮れも押し詰まった31日、一番気がかりだった金剛面で、草を雁先で田んぼの中に書き落としにかかった。その最中に、腐った草の間に真っ白い土着菌と覚しきものが見つかった。

 作業が終わって家に帰り、カメラをもって再び現場に戻ったが、空気に晒したせいか、土着菌は姿を消していた。

 年が明けて1月7日、どうでも写真を撮っておきたいという気持ちに駆られて、もしやと思い、自宅近くの田んぼに出かけ、積み上げたままの古い藁をはぐって見ると、格好のものが見つかった。(写真)他に、べったりとしたハンペン状のものや野菜のツルのように伸びているものや小さな花のような形のものが居た。

 微生物はこの地球上の、またわれわれの身体の中にも、ありとあらゆるところに居る。ワインや日本酒の醸造では有害な菌を除外するのだが、田んぼや畑の土の中ではそうはいかない。どうするのか?

 有機栽培では、堆肥で有用な微生物を増やすとか土着菌を探してきてぼかしを作るなどの「土づくり」が推奨されるが、それはどうしても必要なことなのか?

積み上げた古い稲藁の間に現れた土着菌(2024年1月7日、中須南久保)

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