コラム・エッセイ
No.34 初恋濃い恋
ねえ、ちょっと聞いてよ! 予備校講師 長谷純子こんにちは。大学受験の最大関門である「共通テスト」が終わり、生徒たちが私立大学受験に旅立ったり、国公立大学受験の準備に余念がなかったりする時季になりました。生徒のことを考えると胃が痛くなる時季でもあります。私としては、みんなが納得のいく結果を得ることを切に願うばかりです。
今回は自分の長い間の思い違いに気づいて、がく然としたお話です。皆さんは初恋の人や時期をご記憶ですか? 私はつい先日まで、それこそ小学生の頃から、4歳の時に「太陽にほえろ!」のオープニング映像で見た石原裕次郎さんが初恋の人だと言い続けてきました。だから、高校生の時に石原裕次郎さんが亡くなった際には、何人かの友達から「純ちゃん、大丈夫?」と心配の電話をもらったほどです。
これは今でも鮮明に記憶に残っているのですが、テレビで初めて石原裕次郎さんを見たとき、「なんでお父さんがテレビに出てるの?」と思ったのです。子どもの感想なので許してください。でも、当時の父の体格と眉間にしわを寄せたブルドック顔が似ていたんで、真剣にそう思ったのです。もっとも、それだけしか似ていないんですが、当時ファザコンだった私はその瞬間に石原裕次郎さんにフォーリンラブしたんですね。
ところが、です。大晦日に徳山の徳応寺さんで除夜の鐘を撞かせてもらった後、坊守さんと年越しワイン会をした際のことです。若院さんが活動されている「山口雅楽会」のYouTubeを拝見させていただいた時のことです。その映像を観つつ、雅楽の音色を聞きつつ、ぼーっと「雅楽の楽器に横笛あるよねぇ」→「昔うちにも横笛あったなぁ」→「なんで横笛があったのかなぁ」と思いを巡らせているうちに、不意に昔のことを思い出したんですよ。そして、気づいたんです。私の初恋は石原裕次郎さんではなかった、ということを。
我が家にあった深緑色の横笛は、小学生が使う樹脂のリコーダーの横笛版で、これは、私が3歳の時に大好きだったテレビドラマ「笛吹童子」の主人公が吹いていた横笛(多分、雅楽器)を欲しがって、買ってもらったものです。一度も音を出せませんでしたが。
私の好きになる芸能人のタイプには石原裕次郎さん系統以外に、なぜか少年隊の東山紀之さんの系統もありまして。石原裕次郎さんと系統が全く異なるのになぜか好きになるんですね。今だとJr.(ジュニア)の猪狩蒼弥さんで、もうかなり前からファンクラブに入っています。このお二人の共通点は目元が涼やかで、端正かつ理知的な顔立ちということです。いわゆる昔でいう「しょうゆ顔」ですね。ずっとなぜこの顔立ちに心惹かれるのか謎だったのですが、ようやくわかりました。「笛吹童子」の主人公の顔立ちに似ているのです。
約40年前に大学の教養科目で習った心理学の知識なのでうろ覚えなのですが、「原風景」というものがあります。これは一番古い記憶で、この記憶はその後の人生に影響を与えているのだそうです。
まさしく最古の記憶(だろう)「笛吹童子」の主人公が私のその後の好きになるタイプに影響してる!心理学正しかった!しかも、石原裕次郎さんより前に好きになった芸能人!初恋3歳!私ったらなんてマセたガキなんだ!(笑)
約50年(半世紀!)の勘違いが正せた上に、心理学の正しさも実体験した新年初めの出来事なのでした。
で、みんなさんの初恋はいつで、どなたですか?
