2025年10月02日(木)

コラム・エッセイ

藤園忌俳句

翠流

▼周南市の児玉源太郎顕彰会が募集した第9回藤園忌俳句の特選3句に東京都の自由一花さんの「藤園忌 戦争を知る子どもたち」が選ばれた。

▼「戦争を知らない子供たち」は1970年に発表された、北山修作詞、杉田二郎作曲の反戦歌。ベトナム戦争の最中、終戦後に生まれ、戦争を体験していない若者の平和への想いを歌って大ヒットした。

▼特選の句は、戦時下のウクライナやパレスチナの子どもたち、その姿をマスコミを通じて知る日本の子どもたちを「戦争を知る子どもたち」と表現。55年前と比べ、平和に関して人類は進歩したのだろうか、状況はより悪くなっているのでは、と疑問を投げかける。

▼児玉源太郎は満州軍総参謀長として日露戦争を戦って勝利に導くとともに、ロシアとの講和の必要性を説いて回った。「戦争を知る子どもたち」と児玉の命日、藤園忌を重ねた句は、平和のために大人は何をしているのかという問いかけと受け取ることもできそうだ。今回、過去最多の応募があった藤園忌俳句。藤園忌が季語となる日も近いかもしれない。

▼藤園忌の行事、会報「藤園」の発行、台湾との交流など、設立から10年の顕彰会の活動によって、軍人としてだけでなく幅広い分野で近代日本の建設に貢献した児玉源太郎や藤園忌のイメージが固まってきつつある。

▼伊藤博文など同時代の人物や、児玉が生きた時代へと広がる顕彰会の活動領域。今年度は顕彰会事務局の児玉神社社務所への移転もある。今後の展開が楽しみだ。

(延安弘行)

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