コラム・エッセイ
さんさ踊りはどこへ
翠流▼周南地域の盆踊りに登場する郷土芸能といえば「さんさ踊り」。やぐらの上の大太鼓に合わせて踊りの輪が広がり、みんなで踊れば一体感も高まる。以前はお盆が近づくとどこかで、あの太鼓の音が響いていた。周南市では各地域の盆踊りで踊るだけでなく、遠石八幡宮の広場に徳山地域から太鼓を持って集まり、競い合うようなこともあったらしい。
▼ところが、最近は昔に比べて盆踊りを開く地域も減っているという。山口県観光サイト「おいでませ山口」によると、周南市内では10団体が連合保存会を結成して活動していると記載されている。ところが、担当の市文化振興課によると、さんさ踊り保存会の連合体はすでに活動を休止。湯野のだいがら踊りなど各地で続いている場合もあるが、市全体の活動は休眠状態という。
▼周南3市では、下松市の末武ふるさと踊り大会でさんさ踊りがあり、久保納涼さんさ踊り大会は今年も8月22日(土)に久保中で盛大に開かれる。光市では8日(土)のニジガハマ納涼夜市で20年ぶりにさんさ踊りが復活する。
▼「さんさ踊り」と呼ばれる踊りは周南地域だけでなく、日本各地にあるようだが、ネットによると「さんさ」の語源の一つは「さぁさ踊りましょう」と呼び掛ける言葉。「命にかかわる猛暑」の夏だが、夜はそれでも少しは涼しくなる。あの太鼓の音を忘れないうちに、声を掛けあって、周南市でも踊りの輪を広げたい。
(延安弘行)
