コラム・エッセイ
第八十二手 「囲碁練習の仕方」
「碁」for it 小野慎吾囲碁はゲームの性質上、難しいゲームと思われています。練習の仕方になると更に想像がつかない世界ではないでしょうか。勉学の場合は「問題集を解く・教科書を読む」等がそれに当たるでしょう。スポーツの場合は「フォーム確認・基礎練習・試合」等が該当します。
囲碁の場合は大きく分けて3つの練習方法があります。まずは「対局」です。対局の目的は勝利を目指すことです。対局では必ず勝敗が付き、その後対局の中で自分が出来た事、出来なかった事を洗い出します。
例えば「序盤の布石が悪かった。中盤で守りを怠った」などです。そこから次回、同じ形が出来た時にはこうしようなどの具体的な方向性を決めて行きます。囲碁は無限に近い変化が有りますが、出やすい形は当然あります。対局を通して出やすい形を覚えて行きやすい効果があります。
次に「棋譜並べ」です。棋譜並べとは囲碁のプロ棋士等が対局した棋譜(=記録)を実際に囲碁盤で順番通りに石を置いていき学んでいく練習方法です。実際に自分の対局だけでは思いつかない手法などがあります。またプロの対局では序盤は同じ形が出やすい傾向が有り、棋譜並べを繰り返しすることで正しい序盤のフォームが自然と覚えることが出来ます。実際に棋譜並べを1局すると15分くらいかかります。同じ棋譜並べをすることでかかる時間は減っていく傾向が有ります。理由は同じ棋譜並べをしていると次にここに着手していたなという記憶が形成され、自然と着手が早くなります。正しいフォームを身に着けたいなら棋譜並べが一番です。
最後に「詰碁」です。詰碁は将棋でいう玉を詰める問題「詰将棋」と同じ練習方法になります。正解ルートがほぼ一つしかない問題に対して全て最善手で打ち、最後はどのような結論になるかを自分自身で判断する練習です。これはとても地味ですが一番大変な練習方法です。対局、棋譜並べは大まかに出やすい形などを覚えていき、良い選択肢を取れるようになります。ですが、それが最善手かというとそうではありません。詰碁は「0点」か「100点」しか無くその100点を求めていく練習です。
囲碁は練習したらすぐに強くなるものかというとそうでもありません。上記3つの練習をしていたら自然と勝てるようになっているため、対局の勝率が上がれば強くなったと判断できます。
子ども達を教えていますが1日で急激に強くなったと感じることはほぼありません。今まで勝てなかった相手に急に勝ちだし、それをトータルの勝率として強くなったと判断します。そのため実際に自身が強くなったのは対局してくれる相手がいてこそ感じられるゲームです。
負けるのは簡単なのに勝つのは大変なゲームです。
日々の練習を「碁」for it(頑張る)!
第70回祐徳本因坊・小中学生の部山口県大会
(70年続いた大会もこれが最後です。)
