コラム・エッセイ
第八十五手 「子ども囲碁人口の推移」
「碁」for it 小野慎吾囲碁界で毎年夏の大会と言えば「文部科学大臣杯・少年少女囲碁大会」です。この大会は小・中学生を対象とした囲碁大会です。小・中学生の無差別戦優勝者・準優勝者は8月に東京で行われる全国大会に出場することが出来ます。子ども達にとっては大会出場のついでに観光も出来るため、楽しみな大会です。
ですが、そのような本大会も出場者は減る一方です。本大会の全国での参加人数は、2019年に小学生3046人、中学生1233人の計4279人でした。2020年はコロナにより中止、2021年は小学生1190人、中学生675人の計1865人、2022年は小学生1271人、中学生790人の計2061人です。2006年から2019年までの全国の参加人数は毎年4000人を超えており、その頃と比べると半数以下になっています。※公益財団法人日本棋院 普及事業報告書より参照
山口県内でも例にもれず参加人数は減っています。筆者が子ども時代であった30年前は県内だけでも100人以上の参加がありました。10数年前は40人から60人前後を推移していました。この時代は下松市の囲碁教室だけで40人前後の参加があったくらいです。それはその時の指導者の方が素晴らしく尽力されたお陰でもあります。直近3年間の県内参加人数は2021年に小学生12人、中学生7人の合計19人、2022年は小学生19人、中学生6人の合計25人、2023は小学生9人、中学生8人の合計17人の参加でした。県内の囲碁教室自体も減っており、周南・下関・宇部・柳井の4〜5教室しか活動をしていません。また、筆者の教室は例年10人以上が参加しているため、他地区で囲碁をする子どもたちが減っている傾向も見受けられます。
囲碁を強くなろうと思った場合、様々な選手と試合をするのがいいと考えています。ですが、現在の参加人数では、試合自体をどうしても同一試合をするなどをしなければ大会として成立しない点があります。そのため筆者の教室ではお隣りの広島県、福岡県の子ども大会にも積極的に参加するようにしています。広島、福岡は小・中学生で40人以上の参加があり、様々な選手と試合することが出来ます。また場所は違っても囲碁を通じて友達が増えます。
中学生の参加者が、小学生の参加者を下回るのはどこの地域でも同じです。理由は部活と勉強に忙しくなるからだと思います。ですが、高校になれば県内でも60人近い選手が大会に出場しています。この理由は高校になれば囲碁が出来る部活があるからだと思います。また、仮に単独で囲碁部が無い場合でも、将棋と併用して囲碁もするケースも少なくありません。また小学生で囲碁を辞めていた選手も高校になって再開するということもあるでしょう。
筆者が出来ることは、囲碁を少しでも面白くなるような手助けしかできませんがこれからも頑張っていこうと思います。
囲碁普及活動に「碁」for it(頑張る)!
第24回本因坊秀策杯(広島県・尾道市)
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