コラム・エッセイ
第百四十三手「大学時代の囲碁友人②」
「碁」for it 小野慎吾11月5日掲載の同コラム「大学時代の囲碁友人①」で筆者の大切な囲碁友人の三島真也さんを紹介しました。大学時代(筆者とは他大学)の三島さんは普段は温厚な性格で、誰からも慕われる方でした。しかし、大学の囲碁大会では一変して鬼気迫る勢いで対局をしていた事に尊敬の念が生まれました。ここまでは11月5日に掲載した同コラムの内容です。今回は三島さんとのその他のエピソードを記したいと思います。
今から18年前の2007年、大学を卒業して地元の島根県に戻った三島さんは「第29回世界アマチュア囲碁選手権・日本代表決定戦」で初めて島根県代表になりました。その頃、大学生の筆者は同大会の県代表を逃したため、三島さんと一緒に県代表選手として出場する事は出来ませんでした。
三島さんから「2号(筆者のあだ名)にこの大会の応援に来て欲しい」と言われ、初めて自身が出場していない全国大会を見に行く事にしました。三島さんの1回戦の相手は当日の囲碁アマ4強の一人、原田実さんでした。
原田さんは「全日本アマチュア本因坊戦全国大会」で7度の優勝、「朝日アマ囲碁十傑戦(現:朝日アマチュア囲碁名人戦)全国大会」で4度の優勝をしており、囲碁界の中でレジェンドの存在です。筆者は内心、「三島さんは原田さんには勝てないなぁ。1回戦負けで終わりか」と思っていました。※筆者も原田さんと1回対局経験があり、ぼろ負けしました。
初めて全国大会を観戦した筆者は気楽な気持ちで三島さんの対局を見ていました。対局は原田さん有利で局面が進み、「やはり手も足も出ないか・・・」と思った中盤過ぎ、形勢不利な三島さんは筆者が考えてもいなかった強手を放ち、原田さんの着手が止まります。原田さん自身も予想になかったせいか、そこから対局の流れが変わり三島さんが中盤終わりに遂に逆転をします。
あわや金星かと思われた対局は、終盤に原田さんの見事な打ち回しで再逆転をし、そのまま原田さんが勝利をします。三島さんは、負けはしましたが大健闘の一局でした。三島さんとの付き合いは長いですが、現在でもこの一局が三島さんの歴代の「ベストバウト」だと思います。
当時、この対局を見終わった筆者は何故、自分自身が選手として全国大会に出場していないのだろうと悔しくなったのを覚えています。社会人になってから三島さんと同じ全国大会に出場出来たのは2回です。(三島さんが県代表になってない事が多いからです。笑)
いつか、全国大会で三島さんと真剣勝負をするのが夢の一つです。囲碁のプロのタイトル戦は「記録」に残ります。アマチュアの囲碁大会は「記録」に残る方が少ないです。筆者は観戦者が見ていて「記憶」に残るような一局を常に打ちたいと思っています。筆者が打った対局も誰かの「記憶」に残っていたら嬉しく思います。
記憶に残る碁を打つために「碁」for it(頑張る)!
安来囲碁教室の囲碁体験教室(三島さん運営)
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