2026年05月13日(水)

コラム・エッセイ

第百五十三手「第4回京都GOフェスティバル③」

「碁」for it 小野慎吾

 3月29日の日曜日に京都市勧業館「みやこめっせ」で「第4回京都GOフェスティバル」が開かれ、個人戦の部、団体戦の部(3人一組)で400人を超える参加者が集まりました。

 今回は大会当日の対局風景・内容を紹介します。筆者は団体戦で申し込み、主将は高津昌昭・三段(関西棋院)です。彼は当コラムで何度か登場しており、筆者が最も尊敬する囲碁棋士と言っていい棋士です。囲碁人生の中で彼と対局したのが圧倒的に一番多いです。(1千局は打っていると思います)

 大学時代は一緒に「全日本囲碁大学選手権」(全国8地区の代表校による団体戦)で全国優勝を目指し、切磋琢磨をしていました。彼の強さは、筆者自身が一番よく知っていて、今回の団体戦の主将をお願いしたところ、快く引き受けてくれました。

 筆者自身が主将を務めたい気持ちもありましたが、客観的に見て彼の方が囲碁は強いと判断しました。※心情的には高津プロにも負けないつもりで囲碁はしています。(笑)

 副将は筆者で、三将は小島二十さん(現・立命館大学)にお願いしました。小島さんは高校時代に全国優勝をする程の実力の持ち主です。現役大学生、筆者、囲碁のプロ棋士の3人で組んだドリームチームが出来たと出場する時に思いました。この3人で挑めば勝利できると確信しましたし、仮に負けても納得が行きます。

 1回戦は関東の強豪チームと当たりましたが全員が勝利し、幸先の良い1勝になりました。2回戦目は主将に藤井浩貴・三段(日本棋院東京本院)、副将に齊山天彪(さいやまたかとら)さん(※去年の赤旗全国囲碁大会の優勝者)、三将に大関稔さん(※名誉アマチュア本因坊、全国優勝多数)のチームと当たりました。本大会にこのチームが参加するのを聞いて、一番対戦したいチームで胸が躍りました。

 齊山さんとは二度目の対戦ですが、一度目に対戦した時に、あまりの正確無比さに対局途中で勝てないのを悟ってしまったほど強い相手です。今回は100手目前後まで互角以上の展開だったようですが、筆者はそこまでの形勢をするのに1手ごとに神経をすり減らし、筆者の実力以上を出して互角の形勢でした。勝負所は40年近く囲碁をしていても未知の形で、齊山さんの圧倒的な実力で、あっという間に筆者は投了になりました。

 齊山さんはまだ20代前半で脂が乗っている現役の打ち手です。かたや筆者は40代中盤のベテラン選手です。どの競技でも同じだと思いますが、昔強かったベテラン選手は現役の若手選手に負けるのは、もはや必然の流れです。負けるのには慣れましたが、負けて悔しくなった訳ではありません。年齢に抗(あがな)い、もう一花咲かせたいと今回の大会で誓いました。

 残り二人も負けてチームも負けとなりました。悔しいですが、この3人で負けたなら納得です。大会終了後、後輩の小島君から「先輩と一緒に真剣勝負の大会に出場できうれしかったです」と言ってもらえました。また、自分より強い人がいる真剣勝負の大会に数多く出場したいと思いました。

 自分より強い人に勝つために「碁」for it(頑張る)!

大盤解説をする高津プロ

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