2026年06月10日(水)

コラム・エッセイ

MOROHA(モロハ)

ちょこっと豆知識 立入塾

 年明け早々、ラジオから流れてきた曲に一瞬にして心を打たれました。歳を取ったせいか新し目の唄に心が動くことが少なくなってきましたが、数年ぶりに打ちのめされたと言った感じでした。流れて来たのは「MOROHA(モロハ)」と言う日本語ラップグールプの曲です。

 グループと言っても、ボーカルとアコースティックギターの2人組で、時に優しく、時に激しく奏でる一本の生ギターに乗せてボーカルが自分の想いを役者のように熱く語り続けます。それはラップと言うよりは、本人たちが公言しているようにポエトリーリーディング(詩の朗読)に近いものです。

 個人的には日本語ラップに対して触手が動くことはほとんどありません。ラップの最大の肝となるリリック(歌詞)がどれも似たような友情や家族愛、そして聞き手へのエールと言った内容か、意味のない韻(音の似た言葉を続ける)だけの表面的なものばかりです。それにラッパーは見た目が怖い。しかしその日、ラジオから聞こえてきたモロハは違っていました。彼らの言葉が台風並みの風速で私の心をなぎ倒して行きました。

 最近少しずつですが、テレビやラジオなどのメディアで取り上げられるようになってきているので、彼らのことをご存知の方もおられるかもしれません。が、まだまだマイナーな存在で、私と同じように衝撃を受けたリスナーが徐々に増えています。

 ラジオから流れて来た彼らの「三文銭」と言う曲の一部を紹介します。

 「言い訳は優しく肩を叩くがその先の面倒は一切見ちゃくれない」

 「水道はわりと止まらない 電気は止まるが元気があれば 哲学よりも節約の日々ですが 授かった命だけは贅沢(ぜいたく)に使いたい」(貧乏学生の経験のある方は共感できると思います)

 「テレビじゃなくてラジオでもなくて あなたの口元からこの曲が流れたときに ほんの僅(わず)かだとしても世界を変えたと胸を張れる」

 最近は私も「三文銭」のフレーズを何度も口にしています。

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