2026年06月20日(土)

コラム・エッセイ

防災はまちづくり?《平成30年7月豪雨》〜須金で思ったことⅢ

おじさんも頑張る!~山の話あれこれ~ 吉安輝修

 最近は今までの常識を覆すようなことがやたらと多い。それも毎週のように何かが起こる。ニュースでは毎日のように過去に例がないとか、観測史上初めてなどと繰り返す。

 今まで経験したことのないような超広域災害を引き起こした豪雨の次は各地で連日、最高気温が更新され続けた。そしてまさかの東から西へと逆走する台風12号は復旧もままならない豪雨被災地をまさに逆なでするように通り過ぎていった。

 日本中で、いや、世界中で異変が続く。これが温暖化のせいならば、車は一家に1台、いや1人に1台の生活をし、真冬でも湯水のように重油をたいてビニールハウスを加温してトマトやキュウリが店頭に並んで当たり前。主食の米くらいと思っても、莫大なエネルギーを費やして地球の裏側からでも小麦を運んでパンやめんを食らう我らにも責任はある。

 自業自得と覚悟を決める時かとも思うのだが、世界にはきょうの食事さえままならない地域もあり、およそ石油や電気とは無縁の暮らしをしている彼らを巻き添えにするとなると、これほどの不公平は神仏が許すまいとも思う。

 とはいうものの、煩悩に手足をつけて暮らす身では、やはり命は惜しい。家族やご近所の顔見知りが被災するのはやっぱり耐えられない。あらためて暮らし方を律せねばとも思うし、災難も防げるものなら何とかしたい。

 須金では数年前から毎月1回の頻度で防災に特化した定例会を開いている。今は11月に開催される防災訓練の話題が佳境だが、先日来の豪雨や台風の話題も外せない。特に川のはんらんについては熱を帯びる。

 くどくなるが、錦川の流域に暮らす我々は少なからず川の流れに敏感だ。特に上流にあるダムの存在は、例えは悪いが閻魔(えんま)様のような存在だと思っている。その采配一つで地獄行きか極楽行きかが分かれるからだ。

 閻魔様がダムのゲートを「エーイッ!」と大きく開けば下流の水位は一気に上がって田んぼも家も水につかる。逆に大雨の前に水位を下げてくれていれば何ごともなく平穏にすむ。俗世に住む我々凡人や愚人にはダムの水位と下流の流れを、天気を先読みして操作するなど及びもしないが、閻魔様なら数日先まで見越してきっとできるはず。

 もう一つの願いは凡人、愚人には川の水位など橋のたもとまで行ってこの目で見るまで知る由もないのだが、せめて須金に水位観測所がほしい。そうなれば、大雨の深夜に電灯片手に出歩かなくてもデータが得られる。

 ダムの上流や、うんと下流の広瀬や美川には設置されているのに、多くの人が暮らす須金にはないのが不思議だ。ひょっとして閻魔様は須金には人がいるのをご存じないのか。

閻魔様がダムのゲートを開けば下流の水位は一気に上がる

定例の防災会議=川のはんらんの話題は熱を帯びる

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