コラム・エッセイ
「自分での事業仕分け」
おじさんも頑張る!~山の話あれこれ~ 吉安輝修我が家の愛犬?ポチ本名チビ(*家人はさておき、犬は代々ポチ、猫はタマと呼んでいる)は今年で15か16歳くらいになると思う。元々が野良犬の子で、乳離れしたかしないかの片手で持てるくらいの時に小屋に立てかけてあった板の隙間にいたのを拾ってきた。
当然兄弟もいたのだが、捕まえられると察知した他の子犬はそそくさと逃げ去り、逃げ遅れた少々「こぬるい」ポチが運悪く捕まり今日に至る次第だ。所詮は野良犬の子で餌をもらう時の「お座り」と「お手」以外何の芸もできない。それどころか雨に濡れるのがよほど嫌なのか、餌を持って行っても小屋から出ても来ないし、気分屋で何が気に食わないのか飼い主に何度噛みついてきたことか。
それでも飼い始めた以上は放り出すわけにもいかず、ご機嫌を伺いながらの朝夕の散歩はかかさない。
何でも犬の成長というのは人間で言えば生後2年で20歳となり、その後は1年で4〜5歳くらいのスピードで歳をとるというから後期高齢者(犬)だ。確かに数年前まではジョギングに喜んで付き合ってくれて先を走っていたが、最近は無理に引っ張っるようになり、他人からは虐待しているかに見られる気がして早々に切り上げる。
聴力も衰えているようで、何十メートルも先の家族の車の音を聞き分け反応していたが、今はほんの数メールまで近づいて声掛けするまで気付かない。さらには認知機能の低下なのか意味不明に鳴き続けることが多くなり、横になっている時間も長くなった。拾われた犬と人の一生と比較はできないが、老いていく姿は何だか自分を先行して見ている気がする。
話題は変わるが、先日(2月14日放送)のNHKのETV特集「過疎のトンネルの先には」を見て考えさせられた。内容は過疎で縮小し財政も厳しい山梨県早川町が観光事業など攻めの施策から「攻めより守りだ」と政策転換し、いわゆる事業仕分けを模索し苦悩する町長や行政、町民の姿を追ったものだ。
かつてバブル景気だと言われた時代の箱物建設と観光立地ブームに誰もが永遠の発展と未来を信じて疑わなかった。今は一転して人口減少、過疎、少子高齢化など地方は決して明るい未来を描けないでいる。皆が夢を見た遺物の維持や既得権益化した仕組みからの脱却など難題に直面し、消滅都市も現実的だ。
先の選挙ではどの候補も公約では「夢」を見させてくれたが、複雑化、多様化した現代、果たして万人が満足できる社会など実現できるのだろうか。いずれ追っつき早川町の事例が先駆的になるかも…と。
今、我が家の農地では近年の異常気象による高温や極端な少雨対策として灌漑用のポンプや配管、タンクなどの整備に追われている。もちろん外注などできないので自前で作業しているが、そこそこの手間と金額になる。
自分の歳を考えポチの姿から我が身の先を想像すれば無謀な投資になるのだが、これを自分の事業仕分けでは最優先事業として夢を見ているから始末が悪い。
愛犬ポチ:雨は嫌いだが雪は嫌がらない
最優先事業として潅水設備を自前で整備する
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