コラム・エッセイ
静かに、しかも突然に…②
おじさんも頑張る!~山の話あれこれ~ 吉安輝修長くて鬱陶しい梅雨がようやく明けた。昔からの梅雨のイメージは6月の中旬から長雨がしとしとと続き、夏休み前のひときわ激しい雷雨が梅雨明けの合図だった。今年は連日のように警報級の大雨が続き、外仕事の予定が全く立たなかった。雨の勢いが弱まったのを見計らっては外に出るが作業効率はすこぶる悪い。その分、雨でも降ったらやろうと先延ばししていた諸々の案件に手を付けることができた。
ごまかしながら使っていた不調の農機具の整備や、僅かでも固定資産税だけは払い続けていた所在不明の土地を法務局に行って公図を取り付けて納得したりと、雨続きのおかげで多少は解決できたものもある。
そして今度は猛暑の日が続く。炎天下の午後からは日陰を探しながらでまともな作業などできるものではない。これがあと2カ月も続くのかと思えば気が滅入る。
前置きが長くなってしまった。今年の年頭に「走る」「登る」を目標にあげた。思い返せばこの数年は怪我に苦しみ悩んだ。慢性化したぎっくり腰、肉離れ、右の肋骨骨折、そして昨秋の左の肋骨骨折と血気胸でまさかの緊急入院と続いた。
暮になってようやく動けるようになり、タイムはさておきハーフマラソンを完走できるまでに回復した。と、思っていた矢先に右膝の突然の激痛で走るとか登るとかの状態ではなくなってしまった。
約半年間、積極的な運動からは遠ざかり、エントリーしていたマラソン大会やトレラン大会の案内が届く度に悔しさが半分、老いていくというのはこういうことだったのか…と、諦めが半分の鬱屈とした日を送る。
整形外科では積極的な治療法はないと告げられ、膝に負荷(衝撃)のかかる運動は避け、やるなら水泳か自転車がお勧めとのこと。マラソンはさておき山登りはどうでしょうか?と、僅かな希望を求めて尋ねたら、山登りはいいけども山下りは平地を歩くのに比べて何倍もの衝撃がかかるのでダメとだと聞いてすっかり落ち込んでしまい、半分やけになって鎮痛剤や湿布の処方も断って帰った。
山歩きは10代からの趣味というか生きがいみたいなもので、コツコツと地図に朱線を引きながらまだ見ぬ峰々や景色を想像しながら計画し実行するのが至福だ。特に一人でテントを担いでオフシーズンの人気の少ない静かでもちょっぴり挑戦的な山旅が大好きだ。
そうなると体力勝負でもあり、そのトレーニングとして走り出したのがランナーの真似事の切っ掛けで、そのどちらも禁忌となれば頭の中での切り替えも容易でない。今までの山旅を振り返るとそれなりなことをしていて、もう十分だろうと言われてもよい歳にもなった。
それでも100%諦めてはいない。分かりやすい誇大広告ばかりの健康食品とかサプリメントなどの類は今まで全く信用していなかったが、一縷の望みをかけて試してみよう。秋には完走を目標にマラソンを再開しようか…。
猛暑の日が続く 庭先の寒暖計は36.5℃を指していた
一人でテントを担いで歩くのが大好きだ=北アルプスの北鎌尾根を槍ヶ岳に向かう。さらに西穂高まで歩いた
雪の知床を根北峠から知床岳まで約100㎞歩いた=もう十分だろう…
