2026年04月24日(金)

トップインタビュー

バイオマス発電とエチレン供給を柱に

出光興産株式会社徳山事業所所長 山本順三さん (54)

PROFILE

やまもと・じゅんぞう
1965年兵庫県高砂市生まれ。京大工学研究科精密工学専攻修了。
90年入社。ニソン製油所長を経て今年5月から現職。

4月に昭和シェル石油と経営統合し、出光昭和シェルとして再スタートを切りました。
 全国に6製油所、2事業所を持つ国内トップ級の収益力のある企業になりました。生産の最適化を図り、シナジー効果を高めたいと思います。原料調達も共同購入で安く仕入れるスケールメリットを生かします。
徳山事業所は木質系燃料のバイオマス発電所とナフサの新型分解炉を建設するなど設備投資が盛んです。
 バイオマス発電所は2014年に原油処理機能を停止した製油所の跡地に設けられ、地元経済界も「久々の大型新規事業」と期待しています。
 バイオマス発電所は出力は5万キロワットで年間発電規模は10万世帯分の電力に匹敵します。燃料は100%バイオマスで年23~30万トンのCO2を削減できます。将来的には国産の端材や間伐材の燃料使用を考えています。22年の営業運転開始を目指し、環境対策への貢献を図ります。
 分解炉は21年の稼働を計画しています。高い熱効率で30%の省エネが期待できます。ナフサは分解してエチレンになり、価格競争力のあるエチレンを周南コンビナート各社に供給できます。徳山事業所はバイオマス発電と分解炉でエネルギー供給と原料供給の2大事業になります。
徳山事業所にこの春、技術職としては初の女性社員が4人配属されました。
 多種多様な人材の活躍を経営方針に掲げています。女性に限らず、外国人も正社員として受け入れています。
 障がい者も13人を契約社員、嘱託社員として雇用しています。雇用率は3.04%で法定雇用率(2.2%)を上回っています。次年度には9人増やす予定です。障がい者は一人一人、障がいの程度、得意不得意の分野が違い、仕事は2人1組になって互いに長所、短所を補い、2人で二人前を目指す仕組みを取り入れています。
出光興産は周南の地に根を下ろして60年以上がたちました。地元経済のためにどんな貢献ができますか。
 まずは操業の安全・安心・安定です。徳山事業所はエチレン装置爆発事故(1973年)の苦い経験があります。安全に安定して操業することが住民の安心につながることを肝に銘じなければなりません。
 文化面では毎年、周南市文化会館で演奏会を開いています。地域貢献は経済的にも文化的にも継続することが大切だと考えています。
 私は5月に赴任し、出光興産が地元住民に温かく受け入れられていることを知りました。そんな住民の期待を裏切らないよう心掛けたいと思います。
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