2026年04月16日(木)

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経済 : 周南市のニュース

【周南市】㈱愛徳 新愛徳丸が「ふね遺産」認定 世界初の省エネ帆装商船

  • 「新愛徳丸」の模型

  • 日徳丸(㈱愛徳提供)

1980年建造、先駆けに

 山口県周南市千代田町の㈱愛徳(藤原敬吾社長)が建造、所有していた世界初の省エネルギー帆装商船の実用化船の「新愛徳丸」が日本船舶海洋工学会に「ふね遺産」として認定された。通常はエンジンで動くが、甲板の2基の帆が開いて風を受け、帆の推力が増加すると機関の出力を低減させる自動制御方式の省エネルギーのタンカー。石油危機を契機に1980年に造られ、同様の帆装商船は国内で23隻が建造・就航した。

 ふね遺産は歴史的で学術的・技術的に価値のある船などが選ばれ、今回が7回目の認定。新愛徳丸と同時に1956年から初代南極観測船として使われ、その後も氷海での漁船の救助に活躍した「宗谷」や、青函連絡船メモリアルシップ「八甲田丸」などが認定された。

 新愛徳丸は愛徳とJMU(旧日本鋼管)、日本舶用工業会(旧日本舶用機器開発協会)が開発したタンカー。総トン数699.19トン、載貨重量トン数1499トン、全長72メートル、型幅10.6メートル。帆は合成繊維で鋼製の枠に張り、広げると幅8メートル、高さ12メートル。満載航海速力は12ノット(時速約22キロ)。

 愛徳の先代社長の故藤原義則さんが開発に参画し、船型、プロペラ、主機関、発電機、排熱の利用など、帆を含めた船全体の省エネルギーシステムの開発、改善を行い、同型の従来船に比べて燃料消費を50%近く節約できるようになった。世界的に注目され、藤原さんは英国のエリザベス女王の夫のエジンバラ公に招かれて新愛徳丸について説明したこともある。

 新愛徳丸自体は開発経費がかさんだ一方で、オイルショックで高騰していた燃料価格が下がって採算面で運航が難しくなったが、その技術は国内外の船舶に生かされた。㈱愛徳はさらに改良した起倒式帆装置を搭載した「日徳丸」を83年に建造し、その商船は29年間、酸化プロピレンを運ぶ専用船として活躍した。

 最近、海運界にも温室効果ガスを排出しない「ゼロエミッション」が求められる中、新愛徳丸の存在が「新たなコンセプトの帆装商船の建造再開」に結びついたことも認定の理由となった。

 新愛徳丸は現存していないが、同社には船の科学館に展示されていた30分の一の模型が今もスイッチを入れると風を受けて帆を開く状態で大切に保管されている。

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