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経済 : 周南市のニュース
【周南】コンビナートCNに弾み 5社の取り組み、独禁法に問題なし
経済周南市公正取引委員会は15日、カーボンニュートラル(CN)の2050年の実現に向けた出光興産など山口県の周南コンビナート5社による取り組みについて、独占禁止法上問題がないと公表した。
カーボンニュートラルは、人の活動に伴い発生する二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスの排出量と吸収量の均衡状態で、国は2050年までの実現を目標としている。
公取委は昨年3月にガイドライン「グリーン社会の実現に向けた事業者等の活動に関する独禁法上の考え方」を公表。カーボンニュートラルの取り組みが、事業者間の公正で自由な競争を制限する効果を持つ場合は独占禁止法上問題となるとし、考え方や想定事例、相談手続きなど示した。
5社は出光興産、東ソー、トクヤマ、日鉄ステンレス、日本ゼオンで、2022年に周南市、公益社団法人化学工業会と「周南コンビナート脱炭素推進協議会」を設立し、現行設備や産業インフラを最大限活用することによる競争力の維持と強化、カーボンニュートラルの実現を目指している。
5社はガイドラインに基づき昨年夏ごろ、CO2の排出がないアンモニア発電設備の共同設置、CO2排出量が少ないバイオマス原材料の共同購入などの共同行為について公取委に相談していた
。
今回公取委は、各社製品の販売市場で競争の制限は生じない、アンモニアなどの購入市場でも制限が生じないなどと結論。独禁法上問題ないとした。
公取委の回答を得た5社は「コンビナート一体で、グリーン化、脱炭素社会実現への貢献と産業競争力強化と目指す」としている。