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【周南】医療用放射線防護メガネ、7月販売開始 ㈱トクヤマ・昭和光学㈱が共同開発
経済周南市
周南市御影町に本社を置く㈱トクヤマと昭和光学㈱が東北大学大学院医学系研究科と連携し、鉛フリーの医療用放射線防護メガネ「for® X-GUARD BieW(ビュー)」を開発した。7月から発売予定で、医療従事者の負担軽減と環境配慮を両立させた製品として、注目を集めている。
レンズには、トクヤマ独自の技術で高濃度にビスマスを溶解・硬化させた透明素材新開発の「XS83」レンズを採用。従来の鉛入りメガネと同等の放射線防護性能を維持しつつ、環境負荷を大幅に軽減する。廃棄も通常の方法で可能なため、医療現場にとっても扱いやすいという。
この製品は、防曇性、抗菌・抗ウイルス性も備えており、視界の歪みも少ない。耐衝撃性では米国F.D.Aのドロップボールテストをクリア。さらに、レンズには傷防止や汚れが落ちやすいコートを標準装備。フレームには無鉛の放射線防護コートを採用し、様々な角度からの散乱線にも対応する。
モデルは、眼鏡の上から装着できる「G601」と度付き対応の「P601」の2タイプを展開予定。防護効果は正面・斜入いずれも77〜95%と高水準で、既存製品と同等であることが検証されている。
4月11日から3日間、パシフィコ横浜で開催された国際医療用画像総合展2025に昭和光学が出展し、高砂貿易ブース内で披露した。
両社は「本製品の販売を通じて医療の現場の負担軽減に貢献していく」としている。
