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経済 : 周南市のニュース
[日本ゼオン]徳山から世界へCNT リチウムイオン電池向けへ新プラント起工式
経済周南市日本ゼオン㈱(豊嶋哲也代表取締役社長)は25日、周南市那智町の徳山工場で単層カーボンナノチューブ(SWCNT)の新プラント起工式を開いた。
2028年中の生産開始を予定し、リチウムイオン電池向けを中心に世界市場への本格供給を目指す。
SWCNTは軽量、高強度で電気や熱を通しやすい日本発の炭素材料。同社は産業技術総合研究所が開発した合成法「スーパーグロース法」を用い、15年に世界で初めて徳山工場で量産を開始した。
新プラントは9月1日に着工し、28年2月に完工する予定。建築面積約2千平方メートル、延床面積約4千平方メートルの地上2階建てで鉄骨造。既存設備と同規模ながら製造プロセスの改良で、生産規模を数十倍に引き上げる。
主な用途として期待するのがリチウムイオン電池向けの導電助剤。少量の添加で電池容量や寿命の向上につながる材料で、電気自動車やドローン、AI向けデータセンターのバックアップ電源、再生可能エネルギーの蓄電設備など、電池市場の拡大に伴う需要増を見込む。
同社によると現在のリチウムイオン電池向けSWCNTのシェアは数%程度。新プラントの稼働による生産効率化とコスト低減で価格競争力を高めてシェア拡大を狙う。中期経営計画でもSWCNTを次期成長ドライバーに位置付けている。
起工式では経済産業省、県、市や工事関係者など44人が出席し、工事の安全を祈願。豊嶋社長らが鎌入れした。
豊嶋社長は「日本でサプライチェーンを確保しておかないといけない戦略的な物質。経済安全保障上も非常に重要な材料だと思っている。ぜひこの材料を徳山から世界にお届けしたい」と意欲を見せた。
