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「暮らしの足」確保に公共交通充実 三島地区にコミュニティ交通 大和には市営バス新車両
地域光市山口県光市三島地区に19日、市が所有する8人乗りワゴン車によるコミュニティ交通「三島おたすけネット」が導入された。22日には大和地域と市中心部を結ぶ光市営バスの車両が定員12人のワゴン車タイプに更新された。相次ぐ公共交通の充実で、住民の足の確保が期待される。
三島おたすけネット 高齢者の買い物支援
三島おたすけネットは市のコミュニティ交通の2例目。1例目の伊保木地区で使っていた市所有のワゴン車が昨年12月に更新されたが、これまでの車両が10年使用にも関わらず走行距離がまだ約3万キロのため、この車を使って高齢者の買い物の足の確保を求める声が高かった三島地区に導入された。
運行は土曜の午前9時から正午までで、利用目的は買い物限定。利用者の自宅近くから三島地区内のミコー島田店、セブンイレブン上島田店、同三井店、菜さい来んさい!光店の中から希望する店に送迎する。
利用料は自宅付近から目的地までの往復1回300円。利用者は事前の登録が必要で、毎週火曜の午前10時から正午まで三島コミュニティセンターで予約を受け付ける。運転はボランティア運転手ら10人による三島おたすけネット(河本文吾代表)が担う。
初日の19日には、ミコー島田店で高齢女性2人が下車して買い物をした。野菜や卵を買った森カズヱさん(88)=上島田=は「これまではタクシーを使うしかなかった。こんなにうれしいことはない。毎週でも乗車したい」とうれしそう。河本代表(50)も「少しでも高齢者の買い物支援に貢献したい。ボランティア運転者も常時募集している」と話す。
問い合わせは三島コミュニティセンター(0833-77-0412)へ。
市営バス新車両 5路線運行で住民の足に
一方、市営バスは合併前の大和町営バスを引き継いだもの。車両は市が所有し、運行は地元の大和タクシー(轟紀子社長)に委託。塩田線▽岩田・三輪線▽城南原線▽束荷線▽市役所線の5路線を、1台の車両で1日6便運行している。乗客は1日平均5人。
新車両の更新は現在のスペア車両の「予備車」に乗降用のステップがなく、本車両の修理や車検時に予備車で運行した際、とくに高齢者から「乗降しにくい」と苦情が出ていたため、ステップがある現在の車両を予備車とするために新しい車両の導入を決めたもの。
新車両は日産キャラバンをベースにした5,230㏄のガソリン車で、乗客定員は12人。購入費467万円のうち450万円は、宝くじの社会貢献事業に取り組む自治総合センターのコミュニティ助成事業費を充てた。
車体には大和地域を象徴する石城山や神籠石、伊藤博文公の銅像と伊藤公資料館、さらに海水浴場や冠山総合公園のイラストが描かれて、光市全体を見渡す図柄になっている。
市公共交通政策課の坪根学課長は「市民の生活の足を確保するために今後も公共交通の充実に努めたい」▽市大和支所の橋本卓也支所長も「新しいバスをどんどん利用してほしい」と話していた。
問い合わせは市公共交通政策課(0833-72-1420)へ。