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【下松】駐日ウクライナ大使「核使用は全人類への犯罪」 徳山セントラルRC30周年記念講演会に630人
地域下松市下松市と周南市を拠点に活動している徳山セントラルロータリークラブ(RC=松田明会長、22人)の創立30周年記念講演会が11日、下松市のスターピアくだまつ大ホールで開かれ、ルトビノフ・ユーリ駐日ウクライナ特命全権大使(52)の講演会「ウクライナの子どもたちに明るい未来を」を約630人が聞いた。
(山上達也)
通訳なし、流ちょうな日本語で講演
ユーリ大使が日本国内で一般向けに講演するのは昨年7月の着任以来、初めて。同RCは一昨年1月、下松市在住のウクライナ人の古谷ニーナさんを卓話に招いたのをきっかけにウクライナとのつながりを深め、昨年6月にウクライナのチェルカースイRCと姉妹縁組を締結。その縁から徳山セントラルRCの創立30周年事業でユーリ大使の講演会を開催することになった。
ユーリ大使は龍谷大に留学経験があり日本語に堪能。これまで在日ウクライナ大使館で公使参事官を務めた。この日は講演も記者会見も通訳なしの日本語でこなした。極真空手の有段者でもある。
開会式では松田会長と国際RC第2710地区の土肥慎二郎バナーがあいさつ。ユーリ大使と在日ウクライナ大使館のブクリエンコ・アンドリー書記官を拍手で迎え、下松市吹奏楽団がウクライナと日本の国歌を演奏。国井益雄市長が歓迎のあいさつをした。藤井律子周南市長や、周南3市の各RCの会長、幹事や多くの会員が出席した。
「核の恐ろしさを日本ほど理解できる国はない」
ユーリ大使はロシアのウクライナ侵攻で多くの人が命を失っていることを指摘し、厳冬期の電力などのインフラ攻撃を「ウクライナ国民の士気を低下させ、ウクライナをなきものにしようとする卑劣な行為」と非難。
ウクライナは過去に保有していた核兵器を自ら廃棄した経緯も説明し「ロシアは核兵器をウクライナに使う脅しまでしている。その脅威の恐ろしさを日本ほど理解できる国はないと思う」と言及し「広島と長崎の悲劇は皆さんの歴史であり、私たち全人類の教訓。核による脅迫は人類全体への犯罪」と指摘した。
日本からの継続的な支援に感謝
さらに子どもたちが戦火におびえながら日々暮らす悲劇も紹介し「この戦争はウクライナだけの悲劇ではなく世界全体への挑戦。ロシア、北朝鮮、イランといった権威主義の国が、私たちの国で新しい兵器を試し、食料やエネルギーを武器にし、偽情報を拡散している。それは日本にとって遠い話ではない」と訴え、日本の継続的な支援に感謝した。
このあとユーリ大使は会場内の2人からの質問に答え、華陵高の生徒と下松デンタルアカデミー専門学校の学生から花束を受け取った。その後、別室で記者会見に応じ「たくさんの皆さんにウクライナの現状をお伝えできた。これからも両国の友好親善を深めたい」と意欲を見せた。
