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価格半額も! 短縮要請影響、水産市場にも
地域その他昨年から1年半続くコロナ禍。影響は飲食店にとどまらず、食材を提供している業者、生産者にも及ぶ。周南市水産物市場。早朝から威勢のよい掛け声が響く姿は以前と変わらないが、その中で漁業に携わる漁師や、仲買人の高齢化などの課題の深刻化に拍車がかかりそうだ。
8月30日から県内でも始まった飲食店への営業時間短縮要請。感染拡大で客足がにぶっていたこともあり、休業に踏み切った店も多い。その影響は水産物市場の鮮魚などの価格に現れる。
特に高級食材の値段に大きく反映し、コロナ禍前、1枚2,500円から3千円のウニ板は1,200円、3千円していたアワビは1,500円と半額。一方で、感染拡大は全国的な問題。山口県から大阪など大消費地に送られる荷は減り、広島から来る荷は増えている。
水産物市場買参人組合の田中豊治組合長は「量販店があるので荷がさばける。頑張っているのでは」と話すが、一方で長期的には水産物市場の集約・再編が進む可能性もあり「コロナでめちゃくちゃ」と不安を口にする。
価格の低下は漁師や仲買人の収入にも影響する。国の事業継続の補助金などの支援があるが一時的。仲卸業者の徳山魚市の竹村宏社長は「高齢化というもともとの問題がある。これを機会に廃業が増えるのでは」と話す。
8、9月はハモ、コチ、スズキなどがおいしい季節。しかし、団体客がほとんどなくなった中、今回の時短要請が追い打ちをかける。重永昌明さんは67歳。漁協に所属して長く同市場でせり人を務めた。60歳からは市の嘱託として競りの立会人を引き受けている市場の生き字引。以前は年間15億円あった取扱額が最近は8億円。さらに今回の値下がりに「寂しい」と顔を曇らせる。
同市場の今年7月の取り扱い額は約5,400万円、8月は4,500万円。2019年度に比べると3分の2に下がっていたが、今回の短縮要請でさらに1割下がっているという。
