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【周南】徳山高専 奥田さんが最優秀賞 寝たきりの人も「ボッチャ」楽しもう!
地域周南市山口県周南市の徳山高専(野口健校長)機械電気工学科4年の奥田颯大さん(18)が昨年10月7日に一橋大学(東京都)で開かれた「JAPAN ATフォーラム2023 IN Tokyo」で、寝たきりの人や手が不自由な人でもボッチャに参加できるシステムについて発表し、最優秀賞に輝いた。
同校から最優秀賞の受賞は2年連続となる。
ボッチャとはパラリンピックの正式種目にも選ばれている競技。ジャックボールと呼ばれる的にボールを投げ、点数を競う。
システムにはSONYが開発したMESH(メッシュ)を使用。これは手のひらサイズのブロック状の装置で、あらかじめ作成したプログラムに組み込むことでシステムを動かせる。明るさや傾き、人の動きを感じ取るなどに対応したものがあり、必要に応じて様々な仕組みを作り出すことができる。
奥田さんはMESHを傾けるだけでボッチャのボールを持ち上げたり、投げる向きを変えることができるプログラミングを作成。このプログラムを使用すると寝たきりの人でもボッチャを楽しむことができる。
開発は同校機械電気工学科5年の内山育美さん(20)が地域の人や後輩にMESHの使い方を教える講座を基にし、障害者や高齢者の支援技術を考えた。
奥田さんが福祉支援に興味を持ち始めたのは、同校の取り組みで地域の高齢者にスマホやタブレットの使い方を教え始めたことがきっかけ。
使い方を知ると新しい疑問やアイデアを次々に思いつく高齢者を見て、誰もが技術に触れることができる可能性を感じ、福祉の場面でも活用できるのではないかと考えたという。
奥田さんは「昨年、先輩が受けた賞を取れたことがうれしい。自分の活動も後輩の皆さんに見せることができたら」と話し、内山さんも「いつも講座をやっているが受賞に結びついて良かった。もっといいものの製作につながる講座ができれば」と今後の目標を示した。