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【周南】社員2人、7日間ボランティア 三和建設が被災地七尾市へ派遣
地域周南市元日に発生した能登半島地震の被災地支援を目的に、山口県周南市中央の三和建設(原田寿興社長)が4月23日から29日まで、社員2人を石川県七尾市に派遣した。
同社は東ソーのグループ会社。東ソーとグループ会社の東ソー物流は1月、グループ所有の貨物船で支援物資を七尾市に送り届けていて、三和建設も被災地の復興に寄与したいとの思いからボランティアの派遣を決めた。
社内で有志を募り、宗正浩二総務課長(39)と徳田淳技術主任(45)が社有車の2トントラックで23日に出発。交替で運転しながら740キロ先の富山県高岡市に向かった。
同市のビジネスホテルを拠点に、24日から連日、隣県の七尾市文化ホールに赴いた。ボランティアは岡山県総社市が窓口になり、全国からの参加者が10人1組となって市内の住宅を訪問。宗正課長らは100軒ほどに聞き取り調査を実施し、瓦や家具、ブロックなどの災害廃棄物を運び出した。同社のトラックで運搬した。
2人が訪れた地域で停電や断水はなかったものの、水道の利用制限のため七尾市文化ホールでは仮設トイレが設置されていた。建物の倒壊で道がふさがれ、訪問先まで別の道路を取って迂回を余儀なくされたこともあったという。
同社からの被災地へのボランティア派遣は初めて。活動に伴う滞在費や経費は同社が負担し、滞在期間は出勤扱いとした。
7日間の活動を終えた宗正課長は「訪問先の現地の人からこちらの身を案じる言葉をいただき、胸が熱くなった。今回の災害ボランティアの経験は、いざという時の災害対応に生かせると思う」▽徳田主任は「実際に現地に赴き、被災者の生の声を聞くことができた。搬出作業を終えて喜んでもらえたことが何よりうれしい」と話した。
原田社長(64)は「2人の活動経験を全社で共有し、今後もどこかで災害が起こった場合は、できる範囲で支援をしていきたい」と述べた。