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政治 : 光市のニュース
光市議会議員選挙 晴れの当選者 3市連携の今後に暗雲?
政治光市こんな複雑奇怪な選挙戦は珍しい。この選挙戦ほど「郷に入っては郷に従え」ということわざの意味が現実味を持つ選挙戦はなかった。
4選を目指す市長選の市川熙候補に挑んだ新人、磯部登志恵候補の選挙戦は周南市からの助力なしは盛り上がらないものだった。
磯部氏は9月17日に西村憲治市議会議長や本紙記者など複数の報道機関の記者に「市長選には出ない。市議選に出る」と明言したが、その数時間後に市長選出馬を明らかにし、ほぼ同時にすでに準備していたと見られる出馬宣言の画像をユーチューブにアップした。このことで磯部氏は他の市議や報道機関の信頼を失い、自身の主張を市民に伝える手段を自ら弱くしてしまった。
その穴埋め役が磯部氏と付き合いの深い藤井周南市長に近い人たちや周南市議の応援だった。期日前投票に異常なまでの力を注ぎ、高校生の有権者にも積極的な支持を呼びかける徹底した選挙戦術の伝授は、磯部陣営のすそ野をかつてなく広げる役目を果たした。
半面、期日前投票に積極的に取り組むなど、光市ではなじみの薄かった選挙戦術は、磯部氏を長年支えてきた地元支持者に違和感を抱かせることにつながった。
藤井市長自身は特定の候補への支援を否定するが、関係者の応援が周南3市の市長連携に今後、影響を及ぼさないか、懸念される。
一方、市川氏は最後まで「攻め」をあきらめなかったことが、磯部氏の追撃を振り切る力になった。しかし市川氏が記者会見で「この選挙戦で8年ぶりに会う市民が多い」と話したことは日常活動の不足を自ら認めた形。ここが磯部氏が勝機を見出す市川氏のすき間だったのかもしれない。
それにしても市長を3期12年務めた市川候補が、ここまで磯部氏に追い上げられたことは、今後の市政運営をより市民に寄り添うものにしていく課題が市川氏に突き付けられたと言えるだろう。
市議選は新人が7人当選し、議員全体の約4割を占めることになった。議会内でどんな新風を吹かせるか、西村議長の下で進められた議会改革が、新人の新風に乗ってさらに推進、深化していくかが注目される。正副議長がともに今期で議員を引退したので、議長選に向けた動きも活発になるだろう。
市政は市民のもの。選挙では候補者と共に市民も試される。この選挙で市民が託した願いを当選者がどう受け止めて市政に反映していくのか、一票を投じた市民は静かな視線を送り続けるだろう。
○内の数字は合併後の光市での当選回数
