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政治 : 周南市のニュース
[周南市長選・周南市議補選]藤井氏が新人に圧勝 基盤確立、2期目へはずみ
政治周南市任期満了に伴う周南市長選と、市議補選(欠員1)は23日に投票、即日開票され、市長選では無所属で自由民主党、公明党推薦の藤井律子氏(69)が無所属の新人、前島修氏(49)を大差で破って2度目の当選を果たした。市議補選は自民党公認の有田力氏(57)が初当選し、無所属の新人、原田洋平氏(47)は及ばなかった。
周南市誕生から6回目となる市長選は無投票の可能性もあったが、広島市長選に立候補した経験もある周南市出身で広島市在住の会社員の前島氏が立候補して選挙戦となった。投票率は34.11%で前回の48.51%を大きく下回った。
藤井氏は大規模な集会こそ開かなかったが、選挙期間中、市内を選挙カーでくまなく駆け回り、支持者とのふれあいを繰り返して市民の声を直接、聞いた。
一方、前島氏は告示日に柔道着姿で届け出の受け付けに現れ、マスコミ関係者の前で第一声をあげたが、選挙カーは用意せず、選挙事務所も広島市内に置いた。自転車とレンタカーでポスターを張りながら回り、その様子や主張を交流サイトのSNSで発信したが、支持の広がりは限定的だった。
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「品格と誇りある街」へ
藤井律子氏の秋月の選挙事務所は午後8時に報道各社の当確が出ると、市議や支持者約100人の大きな拍手と歓声に包まれた。
当選報告会では箱崎寿美枝後援会長の発声で万歳を三唱。高村正大衆院議員、友広巌県議の祝辞に続いて藤井氏が「ご支援に心から感謝したい。これからどんな苦しいことがあっても皆さんのご支援を心の支えに頑張っていきたい」と頭を下げ「品格と誇りある住みたくなる街、未来が生まれる街を目指して全身全霊で頑張ります」と決意を述べた。
藤井氏のめいの娘の高橋実佑さん(1)=周陽=や多くの支持者から花束を贈られた。坂本心次県議も祝福に駆けつけ、県議選で初当選した大内一也氏は大きな花束を藤井氏に手渡して再選を祝っていた。
花束を持つめいの娘に拍手する藤井氏や支持者
周南市議補選
今回の市議補選は市議だった福田吏江子氏が統一地方選前半の県議選出馬のため市議を辞職したことで実施され、新人2人による短期決戦となった。
有田氏は高村正彦、高村正大衆院議員の秘書を長く務め、落選はしたが4年前の県議選に出馬の経験もあった。市議補選では自民党の公認を得て、同党支持層を中心に支持を拡大した。早朝からの朝立ちも続けるなどの運動を展開して勝利を確実にした。
一方、原田氏は本町の繊維関係の老舗、原田屋の社長。周南青年会議所やビジネス交流組織BNIでも活動したことから、その人脈も生かして支持拡大を目指し、SNSでも情報を発信し、最後まで街頭演説などで懸命に訴えたが、涙をのんだ。
当選した有田氏
解 説
人口減少、脱炭素化柱に 藤井市政・政策も「まっすぐ、実直」
市長選に市議補選、熊毛地区では衆院補選もあったが、投票率が示すように盛り上がらない選挙だった中で、結果としては藤井氏が圧勝した。
前回は、現職の木村健一郎氏の「しゅうニャン市」を掲げたシティプロモーション、熊毛地区などの災害対応への批判に、市職員が関係した官製談合事件が重なり、県議だった藤井氏が初当選した。今回は一転して有力な対立候補はあらわれず、一時は無投票の可能性もあった。
藤井氏の1期目は大半がコロナ禍となり、ワクチン接種をはじめとした感染防止や、行動自粛で疲弊した経済対策に追われた。その中でも入札などの不正防止、新たなシティプロモーションに取り組んで「市民の声を聞く課」を新設し、4年目には徳山大学の公立化も実現させた。
ボートレース徳山が好調で一般会計に多額の繰入ができたことも追い風となって当初から掲げていた子育て支援や、高齢者対策にも取り組むことができた。
「常にまっすぐ、実直に」は姿勢だけでなく、政策面でも貫かれた。そのためか、強力な後援会の存在もあって藤井氏の独走となった。
これからの4年間の課題としてあげたのは人口減少対策と脱炭素という日本の課題でもある2点で異議の唱えようもない。文化振興のための小ホール新設、感染症対策の新南陽市民病院の拡充、道の駅「ソレーネ周南」の拡充、子育て支援、周南公立大を活かしたまちづくりなど具体的な政策も掲げた。
奇をてらった政策はなく、市民が望む事業が中心。前回の3万3395票には及ばなかったが、投票率が下がる中で3万票以上を得たことで、大筋では安定した市政運営が続きそうだ。
(延安弘行)
