2022年08月08日(月)

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記者レポート : 下松市のニュース

下松市補助金200万円➡まちあい徳山に 下松飲食業協同組合のコロナ対策請け負い

 下松市が新型コロナウイルス感染症対策で今年度の当初予算に計上している「経営ささエール補助金」での事業が周南市の第3セクターのまちづくり会社、まちあい德山(河村啓太郎社長)に発注され、下松商工会議所が推進している「下松エール飯」との連携もできず、一部で疑問視する声が出ている。これは下松飲食業協同組合(青山健一郎理事長、117店舗)のコロナ対策事業。 (山上達也)

■なぜ市外業者に発注?

 まちあい徳山は中心市街地活性化法に基づき、市や企業、徳山商工会議所などの出資で2010年10月に設立した第3セクター。資本金は130万円。取締役に徳山商工会議所の事務局長、監査役に同商議所の専務理事が就いている。

 同社は中心市街地の空き店舗の新規開業者に一部費用を補助するテナントミックス事業▽閉鎖ビルの再生と利用を促進するリノベーション事業▽インターネット上のメディア「Tokuyamap」の運営▽コンサルティング業務などが事業の柱だ。社名の通り、旧徳山市の中心市街地の活性化や再開発の促進に民間活力を注入することを目的に存在感を発揮してきた。

 そのまちあい徳山がなぜ下松飲食業協同組合のコロナ対策事業を請け負うことになったのか。

■HP構築は下松市内2業者に再発注

 同組合の青山理事長(40)によると、まちあい徳山が制作した徳山料飲組合のホームページを例に、まちづくり団体を通じた知人がまちあい徳山との連携を青山理事長に勧めたのが発端という。まちあい徳山との連携は同組合の4月21日の理事会5月18日の総会に諮って承認を受けている。事業費は300万円で、うち200万円は下松市が同組合に助成した補助金だ。

 事業内容は、加盟店のPCR抗原検査実施▽加盟各店の営業状況をリアルタイムで紹介する組合のホームページ構築▽オンライン形式のテイクアウトシステム導入▽ゆめタウン下松での「お弁当マルシェ」開催―の4点。

 このうちホームページの構築はすでに各店舗への取材活動を下松市内の2業者にまちあい徳山が再発注している。

■下松市幹部も困惑

 組合に交付した補助金200万円は、下松市がコロナで苦しむ業界団体の活性化対策事業を支援する「経営ささエール補助金」で、国井市長の今年度当初予算の目玉政策の一つだ。それだけにその補助金がそっくり周南市の企業に流れた形に、下松市の玉井哲郎副市長は本紙の取材に「どうしても発注先が市内にない場合は別だが、市民の税金が原資の補助金だから、市内で使ってもらうのが最もいい形だ」という。財政部門を統括する真鍋俊幸企画財政部長も同じ考えだ。

 「お弁当マルシェ」は、同組合が13日にまちあい徳山のプロデュースで、ゆめタウン下松1階海の広場で計画していた。組合加盟の店舗の弁当を販売するイベントで、10日に星プラザで記者会見を予定していたが、コロナ感染の拡大対策を理由に6日になって記者会見もマルシェも中止した。

 記者会見の形式も事前に申し込んだ報道機関にしか入場を認めない異例の「予約制」にして報道各社の反発を招いた。

 一方、下松商工会議所による市内の飲食店のテイクアウト事業やデリバリー事業を支援する「下松エール飯」キャンペーンが今月から始まっているが、同組合はこのエール飯との連携は見送り、個店ごとの対応にゆだねる形にしている。