2021年11月30日(火)

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7年ぶり170円の給油所も ガソリン価格高騰続く コロナ反動でマイカー外出は活発

  • レギュラー170円の価格表示

 ガソリンの高騰が続いている。7日、周南市内のガソリンスタンドで表示されていた1リットルあたりのレギュラーガソリンは170円だった。2014年7月以来のガソリン価格上昇が経営にどんな影響を与えているのか、周南地域の企業に尋ねた。(山根正)

 下松市のガソリンスタンド運営会社によると、懸念したほど利用客の給油量に大きな変化はないという。新型コロナウイルスの感染状況が落ち着きを見せ、気候の良い季節でもあることから「マイカー所有者の“外出したい”という欲求が旺盛なのでは」と担当者は分析する。

 ハイブリッド車の普及でガソリン需要は年々減少傾向にあり、特に今年は8月から天候不良が続いたことでマイカーでの外出が控えられた。その反動が大きいようだ。

 周南市の会社も「利用者のガソリン消費量はこれまでと変わらない」と話す。一方「これから寒くなるが、灯油が1缶2千円の高値だと暖房をエアコンにシフトする人が増え、灯油の売上が落ち込むのではないか」と懸念を示す。

 ただし、中国電力は燃料費の増加に伴い12月からの電気料金の値上げを発表していて、家庭や職場の暖房費の負担増加は避けられない。

 ガソリンも灯油も原料は原油。コロナワクチン接種が進み世界規模で経済活動が再開したことで、原油の需要が旺盛になっている。一方、サウジアラビアなどの産油国側はコロナ感染の再拡大を懸念して原油の増産に慎重で、供給不足が高値を引き起こしている。

 資源エネルギー庁が公表している石油製品の小売価格調査では11月1日時点で、レギュラーガソリンが県平均で1リットル167.7円、軽油が149.4円、灯油が109.1円。いずれも9週連続の値上がりとなっている。

 レギュラーは半年前が148.2円、1年前が128.6円で、1年間で30%近く上昇している。

物流、タクシー会社はため息

 人や物を運ぶ企業への影響は大きい。周南市に支店を置く物流会社は、トラックで消費する軽油価格の上昇分を顧客の運賃に転嫁できず、運送費が膨れている。燃料価格のコスト増減分を別建て運賃として設定する燃料サーチャージの顧客への提案も検討しているがすぐには難しいと頭を抱える。

 周南市の運送会社は「業務で使用するクレーン車は燃費が軽油1リットルあたり2キロ。軽油の高騰は本当に困る。アイドリングストップやエコ運転など、トラックの燃費向上でやれることはやり尽くした感がある」とため息をつく。

 タクシーの燃料のLPガスも原料は原油で、ガソリン同様高値が続く。県が9月に要請した飲食店への営業時間短縮が解除され、10月に客足が戻ることが期待されたが、周南市のタクシー会社は「タクシー運賃は国交省で決められているので燃料費の増加分を運賃に転嫁できない。価格が落ち着くのを待つしかない」と話した。