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読者の声 : 下松市のニュース
[読者の声]
読者の声下松市《ゆるして ゆるしてください》「きょうよりあしたはできるようにするから もうおねがい ゆるして ゆるしてください」と、理不尽な虐待を受けながら朝4時に起きて親から課せられた平仮名練習帳の中に、5歳の女児が、両親へ必死の思いで書き残した文を涙なしに読んだ読者はいまい。こんな切ない思いをしたことはかつてない。
香川県から家族で移住した結愛ちゃんは、十分な食事も与えられず、しつけと称して暴行を受け、がりがりにやせ、体重はわずか12キロ、衰弱死だったという。
だが、救える命だったと痛切に思う。香川県では、2度にわたり結愛ちゃんを保護。目黒区への転居時に香川県の児童相談所が品川児童相談所に対応を引き継ぎ、品川児相では職員が家庭訪問したが、結愛ちゃんには会えなかった。小学入学の説明会にも結愛ちゃんの姿はなかったという。この時点で児相、警察、教委などが情報を共有していれば別の展開があったと思う。
今回、幼な児が大きな波紋を投げかけた。都知事は事件を検証し、この3年間で119人の専門職員を増やしたが、今後さらに増やすという。首相も関係閣僚に緊急対策を指示した。
児童虐待は増加の一方という。わがマチも対岸の火ではあるまい。行政、議員、住民で共動しよう。疎遠になりがちな隣近所をなくそう。結愛ちゃんの冥福を祈りながら、2度と悲劇を繰り返さないと誓いあおう。
=下松市栄町、無職、近藤坂良(88)