2024年12月12日(木)

コラム「一言進言」

民への委託を進めよ

~職員減に本気に取り組め~

■観光協会は、周南市では民営化されて周南観光コンベンション協会に、光、下松市は観光協会として公営で運営されている。周南市は春に開かれてきた花☆ワインまんま市場を今年からやめることにした。その前には昔から市が開いていたのんた祭をやめた。民営化したからできた決断だ。
■周南観光コンベンション協会は観光案内所の運営に補助金は受けるが、土産品を売ったり、回天関係の商品を開発して、その販売利益などで運営している。花☆ワインものんた祭も設営費などの補助金は出ていたが、ほとんどボランティアによるもので、人件費をお金に換算すると莫大な額で成り立っていた。
■周南市にはコンベンション協会が今までの観光課の事業を担っているので、再三、担当職員を減らしてくださいと進言してきた。しかし従来のまま、高給取りの職員を配置している。1人平均700万円の市職員に対し、同じ事業をするコンベンション協会への補助金はそれ以下だ。収益をあげることで数人の職員を抱え、あれだけの事業を展開している。最近は旅行業の資格を取り、免税店の許可も受けた。
■新駅ビルはできたが、協会は中に入ることもできず。運営を委託されたカルチュア・コンビニエンス・クラブは駅ビル内に土産物屋まで開店するという。市民が力を合わせてお金を集めて民営化し、まちのポートという周南地区の土産品を扱う店まで作ったのにだ。平和の島プロジェクトを立ち上げ、回天グッズを開発、県内各地を回り、販売拠点を作ってきたのも、みんなボランティアだ。活動しているのは、周南地区のそれなりの会社経営者たちで、学校の先生もいる。
■補助金を使い過ぎだと言う勘違い議員もいる。そのためにも市議会では市の職員を減らし、これだけ経費を減額したから、決して補助金は多額ではなく、むしろ大幅に経費が減ったと答弁してほしかった。昨年秋、新たに駅南と街中を結ぶ「周南みなとまつり
ミナトのミーツ」を始めた。みなみ銀座の地酒横丁も大盛況だった。そこに市職員の関与は皆無に近かった。ボランティア活動の協会メンバーに拍手だ。
■周南市には、市が作ったふるさと振興財団がある。文化会館前にふるさと産品を扱うこあを運営して特産品開発などしていたが、昨年で店を閉じ、コミュニティー推進に力を入れている。完全な官営組織だ。役所がすべきこととの線引きがわからない。民間組織の強いところは、自分たちがしたいことをするから熱気が違う。地域を元気にしたい思いだけが支えだ。
■行政がしていることで、民間に委託すればより効果的で、市民も喜ぶことはいっぱいある。行政改革は遅々として進まない。一番は職員数を極力減らすことだ。100万円の広告を集めるのに、数百万円の人件費を使っていないか。徹底的に業務の見直しをすれば、職員減員はまだまだ可能だ。スポーツ振興もしかりだ。コンベンション協会を見本にする覚悟が行政に求められている。

(中島 

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