2024年12月11日(水)

コラム「一言進言」

熊毛地区は光地区消防の管轄!

〜周南市の対応に不備はなかったか〜

■世界中で天候異変が起こっている。そんな中、西日本豪雨が発生した。集中豪雨が頻繁に起こっていたが、広範囲な豪雨まで経験した。海水温度が上がって水蒸気が大気にたまり、一気に地上を襲うようになった。温暖化は確実に進み、これからは、観測史上初めての数値を、もっともっと経験するだろう。地方自治体にとっては、危機管理、防災対策は重要な課題になっている。

■光市は特に被害も大きく、被災者にはかける言葉もない。ボランティアに行った人も多かったが、気の遠くなるような作業が続けられた。周南市も熊毛地区で1人が亡くなったが、田んぼなどが砂に埋まっている光景は胸が痛い。土砂を取り除く作業も、この暑さでは、体がぼろぼろになるだろう。

■下松は笠戸島で土砂崩れで道路が寸断され、船での移動を強いられた。周南3市の床下、床上浸水は合計約510棟。後片付けは困難を極めている。それでも、広島、岡山に比べると被害は小さかった。被災地が元の生活に戻るのはほど遠い。ごみ処理だけでも終わりは見えない。光市では、旧さつき幼稚園の駐車場などがゴミの集積場になったが、すぐに満杯になったそうだ。

■後処理が最優先だが、重要なのは、今回の災害対応の点検作業だ。不備はなかったか、万全な体制が取れたのか、検証が必要だ。特に災害対策本部を設置しなかった周南市は、細かい検証作業を要求されるだろう。死亡者まで出たのに、本部が設置されなかった理由を説明すべきだ。

■島津前市長時代、広域消防提携が進んでいたが、木村市政になってご破算にした。熊毛地区は光市、周南市と田布施町で作る一部事務組合の光地区消防組合の管轄のままで、周南市との連絡体制に不備はなかったのか。災害対策本部もない周南市は光市や、下松市への応援はどうだったか。周南市が全職員を動員して、応援体制をしいてもよかったのではないか。周南市職員の相当数は下松市や光市在住だ。部長級の幹部も住んでいる。

■周南市が、一体どれだけのことが出来たか。県の対応に合わせたと釈明でもしたら、周南市職員の感性は最悪だ。懸命に頑張った部署もある。議会も今回の災害を徹底的に検証すべきだ。市民の生活を守るのは公務員の最も大切な仕事だ。足りなかったところを謙虚に反省しよう。木村市長のリーダーシップが問われる。周ニャン市キャンペーン以上に。

(中島 

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