2026年06月10日(水)

コラム「一言進言」

軽薄病が蔓延する日本

~伝染を食い止める治療薬は?~

■19世紀末、中国を起源とするペストが世界中に広がり、1,000万人ともいわれる死者を出した。北里柴三郎はペスト菌を解明、後に治療薬抗血清の開発につながった。様々な伝染病が世界で流行し、人類の歴史は伝染病との戦いだった。それは今でも続いている。

■昨年末からここ周南地区でもインフルエンザが流行。学級閉鎖などが急増した。そんな中、今度は新型コロナウイルス感染症の大流行が襲ってきた。単に疾病者が急増しただけでなく、株価の下落など世界経済にまで影響してきた。エイズの時もそうだったが、今は人の移動が頻繁で、世界中にあっという間に広がるのが怖い。

■しかし、人類も大したもので、ほとんどの伝染病の治療薬を開発してきた。新型コロナウイルスも近いうちに治療薬が出てくるだろう。それまではマスクと手洗い・アルコール消毒ぐらいしか防御策がないというから厄介だ。徳山港も中国からの船が入ってくる。しっかりとした水際作戦が肝要だ。

■伝染病と言えば、今、政府も、忖度、言い訳、不規則発言などが大流行だ。まるで伝染病にかかったかのようだ。とにかく軽い。軽薄病とでも言おうか。「募っていたが募集はしていない」総理の答弁の軽さに唖然とする。それがまかり通る国会になってしまった。何人もの大臣が辞任し、次々問題になる発言が連日報じられている。問い詰められると個人情報だと逃げる。それにだんまりだ。軽薄病の感染源がどこかと探す必要もない。

■東大出の高級官僚にまで伝染してしまった。公文書を改ざんしたり、勝手に破棄してしまう。この伝染病はいったい食い止められるのか。国民と言えば投票にも行かず、無関心を決め込んでいる。鼻から国を信用していないのか。野党と言えばメンツかなんだか、一向にまとまる気配もない。程度がすこぶる落ち込んだこの国の有り様は、改善する治療薬が当面見当たらない。

■民主主義の基幹は選挙制度だ。激しい戦いをしている地方の市長選でも、投票率は30%台が少なくない。小学校や中学校では民主主義の大切さを教えているはずだ。誰か日本中に蔓延したこの軽薄病の伝染を食い止める治療薬を見つける人はいないものか。北里柴三郎はもう現れないか。


(中島 

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