2026年04月29日(水)

コラム「一言進言」

タイムスリップした河井夫妻

~政治倫理を守れ~

■金権選挙が公然とはびこっていたのは、かれこれ30年以上前か。保守系の国会議員の陣営は当たり前だったが、社会党も国会議員の秘書たちはお金の問題で頭を抱えていた。何しろ年頭の各労働組合の旗開きのセレモニーに呼ばれていたが、必ず金一封を持参しないと話をさせてもらえないと嘆いていた。一か所50万円が相場だった。

■もちろん保守系はもっと露骨で、ある県議は前回より票を減らして悔やんでいた。話を聞くと「あの町長に渡すのを100万から50万へ半額にしたからのう」と、きっちり半分の票しか出なかったと言うのだ。思わず大笑いしたのを覚えている。国会議員や県議が工事や、公務員採用などで口を利くことは常態化していた時代だった。

■田中角栄時代を頂点に、様々な疑獄事件が続出、世間は金権政治に厳しい目を浴びせるようになってきた。全国の地方議会が政治倫理条例を制定、徐々に厳しい世論が形成された。鹿野町議選の取材で鹿野町を回っていたころ、交番の前の家を1軒1軒お酒を配って回っているので、お巡りさんに注意したら、「あんなことで取り締まっていたら鹿野で交番勤務はできなくなる」と言われて、妙に納得したことが嘘のようだ。

■それにしても、広島の河井克行、案里夫妻の愚行は一挙に30年以上前にタイムスリップしたようだった。官邸主導で進んだ選挙戦だったが、かけるお金も膨大なら、配った人数も想像を絶する。しかも安倍首相は河井克行衆院議員を法務大臣にまで任命した。第一次安倍内閣の時はあれほど身体検査をして大臣起用をと言われていたのに、同じ自民党の地元の地方議員から情報収集は一切しなかったんだろうか。お金をどう使ったか、想像力が働かなかったのだろう。

■周南地域の地方政治家には今のところ表面上は目立った動きはない。しかし、噂話としては、ちらほらと入ってくる。県がらみで多いのは昔からだ。市議レベルでも、特定の業者との密接度を問題視する話も入ってくる。公共工事で言えば、建物的な話はあまりないが、上下水道や道路などのインフラ整備はこれから最も注目されるだろう。疑いをもたれることがないように、くれぐれも。

(中島 

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