2026年04月29日(水)

コラム「一言進言」

難解なシティプロモーション

~地域の自慢探しを~

■全国の地方自治体がシティプロモーションに取り組んでいる。自分たちの市や町を知ってもらいたいと懸命だ。知ってもらうことで何を産もうとしているのか各地思いが違う。中には定住者を増やしたいとか、特産品をもっと販売したいとか、地域によって目的も異なる。何をもって成功とするかも各地域で違う。

■よくあるのがプロモーションビデオの作成だ。ユーチューブで配信し、アクセス数で評価される。中には有名人を使って多額の経費をかけ、ストーリー性など工夫を凝らして作成するところもある。光市もかつて作って、それを見て移住希望者が1人だか、2人だか出てきたと話題になった。下松市はフイルム・コミッションを立ち上げ、何本か映画も作った。

■周南市も新たに多くの参加者を募り、シティプロモーションに取り組み始めた。それはそれで良いことだ。確かなのは、この地域の自慢できること、この地域の良さを再発見する作業そのものが大切だ。この周南地区は観光地ではない。観光で多くの人を呼ぶのは至難の業だ。全国的に有名な観光地には勝てない。

■地方で一番肝要なのは、ずっとここで住んでいたい、ここから離れたくない人がどれだけ多くいるかだ。人それぞれ判断基準が違う。便利さを求める人、隣近所が面倒でないこと。子育てが楽なこと。などなど色々な要素がある。しかも厄介なことに、年代でその求めるものが大きく違うことだ。例えば過疎地で住民アンケートを取ると、ほとんどの人は「住みやすい」と応える。若い人がいないから夜中にバイクの音が鳴り響くこともない。お年寄りには知り合いに囲まれ、静かな地域が最高だ。

■周南地区の若者にアンケートを取ってみればよい。「あなたの市はどんなところですか?何が自慢の市ですか?」。多分かなりバラバラな答えになるだろう。要するにシティプロモーションがいかに難しいか、どこもするからするとは思いたくないが、難解な事業だ。そもそもシティプロモーションは、自分たちが誇りにできる地域を創ることが大きな目的だ。知名度なら、野犬の問題で全国版になった。


(中島 

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