2026年04月29日(水)

コラム「一言進言」

グランドデザインのない周南市

~都市の再生は可能か~

■周南地区の商業地図が大きく変化したのは20年前だ。下松市にサンリブ下松やザ・モール周南ができ、買い物客の流れは大きく変わっていった。20年前に徳山駅ビルが解散を決めた時が、流れを決定付けた瞬間だった。出資者が㈱トクヤマなどの大企業と旧徳山市だけだったから、混乱なく静かに幕は下りた。

■全国の商店街がそうであるように、旧徳山市の商店街も衰退の流れは止めようがなかった。近鉄松下百貨店が閉店して、その流れはさらに加速した。幸い従来から旧徳山市の商店街は、県下でも抜きん出て活況を呈し、商店主たちは十分な収益を上げ、郊外に不動産を取得するなど、倒産に至った商店主は非常に少数だった。

■夏まつりや、ツリー祭りなど何万人もの人出があっても、夕方定刻にはさっさと店じまいする商店街に批判も多く聞かれるが、切迫感はさほど感じないのは何故だろうか。未だ空き店舗がない銀南街を維持できているのも県内でも希有の例だろう。しかし、買い物動向調査では、ほとんどの周南市民は下松市などに集中し、旧徳山市の商店街での買い物客は激減している。土日などの人通りは悲惨だ。

■少しばかり前だが、個人的なつながりで、日本を代表するデベロッパーに来てもらって、ここ旧徳山市の中心地帯の再生はなるのか診断してもらった。結論は「駄目でしょう」だった。要因は「この周南市には全体を見たグランドデザインが全くない」だった。駅西側をどうしたいのか、駅南をどんな街にしたいのか、市役所から北の一帯の役割は何か、など何もプランがないと言い切った。また、少子化対策や、若者定住策など目立つ施策がほとんどない中で、小手先の手直しでよみがえることは不可能と断言された。

■確かに周南市は将来像を描くための材料はほぼ何もない。光市も同様だ。人口は減り続き、少子化は進むばかりの中、新たなインフラ整備の計画もないし、将来像を描くことも成しえていない。人口は減って当然、子どもはいなくなって当然、と思い込んでいる。まだまだ周南地域は地方都市の中では恵まれている。大胆で細心のプラン作りが急務だ。

(中島 

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