コラム「一言進言」
旧来の宗教の活躍を願う
〜駆け込み寺の出現を!〜
■今はテレビをつけると統一教会の話ばかりだ。私の統一教会との出会いは、学生時代だからもう50年以上前になる。何人か周囲で入信する若者がいた。総じて真面目で人付き合いが苦手な学生だった。女性がほとんどだった。霊感商法などは知らなかったが、学校にもそのうち現れなくなって、韓国に渡ったらしいなどのうわさが飛んできた。
■しばらくして知らない人との合同結婚式が有名になり「何という宗教団体なのか」と驚いた。桜田淳子が信者になって教会が決めた人と結婚したと全国的な話題になった。こんな宗教にはまる人がいるとは信じられなかった。
■そのうち霊感商法が問題になり、被害者が続出して社会的に問題視されるようになった。徳山大学の教授の中にも信者と言われる人がいた。変わった教授だった。夜の街にも踊りながらリンゴを売って歩く若い女性も出現した。「どこから来たの?」「どんなお店から?」と質問をしだすとそそくさと帰って行った。
■勝共連合と名乗り、保守系政治家の応援をしていたのも知っている。選挙では異様なぐらい真面目そうな若者が集団で行動していた。もちろん信仰も政治活動も自由だが、後援者の中には私に相談する人もいた。その人は熱心なクリスチャンだった。
■オウム真理教も私の良く知る人も信者になっていた。あんなひどい犯罪を犯さなければ、あの高学歴の若者たちの人生がどうであれ、信教の自由でまかり通っていただろう。その人はヨガ教室に通っていて信者になった。何冊か麻原彰晃の本ももらった。幸いその人は犯罪集団と露見する前に辞めていた。
■新興宗教を私は信用しない。昔、周南市内のある老人病院が実体のない宗教団体を作り経営しようとしていたことを紙面で批判した。結局取り下げて普通の医療法人で経営するようになった。問題は宗教法人の認可を受けると宗教活動が非課税対象になることだ。従来からある神社やお寺、教会は人々の心の支えとして大いに存在価値がある。
■できればもっと積極的に布教活動を展開し、心を病み、解消できない精神的な苦悩から若者たちを救うことをしてもらえば、こんな新興宗教に多くの人が走ることも少なくなるだろう。日本人にとって特に仏教は近い存在だ。日本の仏教界が今こそ団結して、人々の間に入り込み、仏の世界を説いて回れないものか。二度とこんな残酷な事件を起こさないために、仏教界の更なる活躍を期待する。駆け込み寺が増えることを切望する。
(中島 進)
