2026年02月10日(火)

コラム「一言進言」

1人も取り残さない社会に向けて

〜議会は学校給食無償化の議論を〜

随分古い話だが、私が中学2年生の時、給食の時間に担任の先生がクラスの同級生に向かって「よく食べれるのう」と給食費の未払いを責めた。クラス中が真っ白な空気に襲われた。あまりの暴言に全員が黙り込んだ。その日、我が家に帰って公務員だった父に訴えた。父も怒り心頭になり教育委員会に抗議したのは言うまでもない。何カ月か後、担任は他校に転勤になった。

当時貧しい暮らしは当たり前の時代で、他にも未払いの子はいたはずだが、その級友だけがスケープゴートなった理由はわからない。しかし、その時の光景も空気も生涯忘れることができない。今回周南市は小、中学校ともに約10%の給食費値上げを決めた。丸々消費税分の値上げだ。

気になるので同市教育委員会に聞いてみた。給食費免除の家庭は現在約15%だった。生活保護を受ける基準と同等にしているとのことだった。中学生、小学生の子どもが2人がいる場合、20代、30代の親の年代だと年収280万円以下が対象だ。驚いたのは40代になると270万円と条件が厳しくなる。年功序列時代の産物だった。未納の子どもも2%足らずいた。

近年驚くほどの物価高で低所得者所帯の食卓はかなり厳しくなっている。それもあって全国で子ども食堂が始まった。少しでも子どもたちが食事を楽しめるようにと周南3市でも急増した。学校給食はその中で貧富の差を感じなくて済む日常の食卓だ。先述したような子どもの気持ちに針を刺すような場面は決してあってはならない。一人として負い目を感じなくて済むような学校給食の現場であって欲しいと願う。

広島県大竹市など給食費無償化をしている自治体も増えてきた。毎日の昼の食事を分け隔てなく楽しめるのは、誰一人取り残さない大人の気持ちを伝える最も有効な手段だ。給食費1割アップのこの機会に、無償化の機運が盛り上がることを期待したい。特に周南市は徳山ボートの収益で年間38億円も自由に使えるお金が入っている。恒常的な収益ではないが、可能性を探って欲しい。

残念なのは市議会でこの議論がほとんどされなかったことだ。議会全体で議論し、市に要望をするようなことはできないものか。1割アップを「仕方ない」と片付けるのは寂しい限りだ。毎日の給食時間に「払っている」「払っていない」と意識する子どもが一人でもいたら悲しすぎる。全議員に頼みたい。「こどもまん中」の周南市にするため議論しよう。

(中島 

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