2026年01月30日(金)

コラム・エッセイ

№29 進化する会社アデリーに注目→『負けた数しか強くなれない』『行こう柳井から未来へ』の意味するものは

独善・独言

 柳井市の「株式会社アデリー」という会社をご存じか。バスケットの「河村勇輝」が登場する当社のテレビCMを観ておられるか。その河村選手が語る『負けた数しか強くなれない』『行こう柳井から未来に』というフレーズを覚えておられないか。

 同社が今回A表「グッドカンパニー大賞特別賞」を受賞したことを聞き、前々からご縁を得ていたこともあり多くの方にその企業価値のいくつかを紹介したくなった。

 一つは当社が私が接した県内中堅企業のなかでトップの「進化する会社」とみていること。50年前に現会長がギフトショップを開始→県内へ店舗を拡大しながら→カタログ、通販事業への重点移行→現在では商品の開発からカタログ製作、物流販売までを一貫して手掛ける“総合プロデュースカンパニー”にまで進化してきたのである。出発した贈答事業を枝分かれさせ幹を継ぎ木して従業員数386人の会社に進化させた世の中に例が少ないサクセスストーリーなのである。

 しかし、よくよく考えてみると成功、成功の連続で今日に至ったわけではないことは明らか。失敗や挫折は進化につきものであったことと想像できる。それを思うと先の『負けた数しか強くなれない』は自社自身を鼓舞する、進化の過程を物語るフレーズなのであろう。

 二つ目はその従業員数である。聞けばB表のとおり山口県に柳井市にこれだけの人数を誘致しているという事実である。山口県は首都圏からの移住に100万円の支援金を出しているが、企業育成のため、あるいは他県からの企業誘致にその10人分、1,000万円の補助金をだした方が手っ取り早い人口増対策になることを同社の従業員構成が示唆していないか。

 三つ目は社長「小野典子氏」に関して。若い頃共に同社に勤務していた夫から『自分より君の方が仕事ができる。自分が家事や子育てを担当する』と申し出たとのこと。「専業主夫」の規模は全国で10万人以下、夫婦1,300組に1組という割合らしい。希少事例であるこの主夫という形を政策として拡大する仕組みを作れないか、夫婦別姓、非嫡出子などとともに過去の常識越えの踏み込みが少子化対策の一助にならないか。

 夫が譲った小野典子氏は社長になって10年経過、父親の会長から『私の出番がどんどん削られて寂しい』と言わしめるほどの力量を発揮していることを付け加える。

 四つ目は同社の幅というか余裕に関して。「アデリー杯西日本高等学校バドミントン大会」を開催している。同社の関りは柳井商工高が全国の高校バドミントンの頂点に立っている事実と無縁ではなかろう。同高OBの歌手「あさみちゆき」を現住まいの盛岡市から何度も招いてコンサートを後援しており、彼女も歌も好きな私はいつも参加している。一昨年に行われた50周年パーティーは、創業会長の参加者の思惑を超えた歌謡ワンマンショーであった。その会長は県内各地の経営者を集めて「経営塾・悟塾」を開催している。ここでも我が道を行くというような強引発言があっても信者はうなずきながら拝聴しているのがおかしい。私もその信者の一人である。

 最後に河村勇輝に戻る。まだ世に名が知られていない時から“青田買い”的にCM起用を決断したのはなぜか、業務内容が進化し一般消費者向けのPRの必要度合いがおちているなかでのCMは何が目的なのか…興味が湧く。河村選手がつぶやく『柳井から未来へ』は単に彼の目標ではなく、アデリーという企業のさらなる進化への意思表明なのかもしれない。

…がどうでしょうか。

講演請負業 阿武一治 kazuharu.anno@gmail.com

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