コラム・エッセイ
№30 周南公立大学は将来価値の高い地域の宝もの…その進化を注目したい、応援したい
独善・独言周南公立大学(以下「周公大」と表示)のA表㋑の話題に関していくらかの所見を述べたい。ただし、議会の議決に関しては議員側にも言い分があると聞くので、その是非については触れない。
㊀大学への投資は今やることで将来効果に差が生じるという特殊な環境下にある。現在の18歳人口とゼロ歳人口には30万人の差がある。現在の進学率57%をあてはめると学生数60万人から40万人に激減する。大学経営、それも地方における市場は縮小というより消滅という見通しになる。勝ち残るための施策や投資、それも早期の対応が必須となる。
㊁大学経営は循環型である。投資で教育水準が上がる→人材育成→地域産業への貢献→地域価値の高まり→受験倍率向上→有能人材の確保→そして地域評価の高まりと回る。大学への投資は「将来価値」の先行取得、今の投資が将来を決定づける、そのような事業であるという認識が必要ではないか。
㊂❶A表㋺…4月より2学部を増設し1学年280人→480人体制に。
❷日経新聞が実施した「地域貢献度大学ランキング」㋩ではなんと小規模校中1位になる。「地域の成長のエンジンになる」がミッションと標榜している。
❸新しく完成した校舎㋥においては“地域の健康づくり”の拠点にとの構想のもと「地域健康交流研究センター」を設置した。
❹「アントレーナ共同研究所」において新規起業を支援。
❺周南地区への就職率を10%台から40%まで引き上げたいとしている。毎年約200人が地元企業に就職すれば地域の人手不足解消と人口増に寄与できる。
❻そのために㋦パートシップ企業の増加とインターシップの活性化に力を入れている。
❼リカレントやリスキリングの住民ニーズに応えるための仕組みの充実を図っている。
❽公立化以来学生集めのための㋬スポーツ特待生、㋣外国人留学依存はゼロになっている。
以上の結果、周公大の受験倍率は全国国公立大学のトップクラスになる。目を見張る進化に敬意と賛辞を送りたい。
㊃地域貢献を別の観点で。㋠の学生出身地は24年度はさらに県外が増えた。また、㋹その学生のほとんどが周南地区に住む(㋩100人近い教職員も同様に周南各地に居住)。また、前述❺の卒業生200人が周南地区に残れば、10年間で2千人、30年間で6千人の人口増をもたらす。地元への消費や納税への波及効果は多大になる。
周公大がもたらす大学としての地域貢献㊂、そして卒業生がもたらす地域貢献㊃…周公大は周南地区の“宝もの”になる。
なお、地元企業への貢献も学生や卒業生、教職員の生活圏という側面でも波及範囲は周南地区全体に及ぶ。下松市や光市にもそれなりの応援をお願いしたくなる。
㊄最後は議会で問題になった公立化時点の「今後の経常資金支援はしない」という取り決めごとに関して余計なことを一言。これまで述べた通り周公大は公立化以来おそるべき進化をしてきた。ここまでの展開を予想した人間がいたであろうか。私は銀行員時代に大事にしていた融資指針を想い起す。『進化する相手には約束事も進化する』。柔軟な対応ができないものであろうかと気をもんでいる。
…どうでしょうか。
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