コラム・エッセイ
No.105 大谷翔平考・ナゼ大事な試合で3本のホームランが打てるのか、ナゼ4回連続申告敬遠を受けるのか…ナゼ、ナゼ
独善・独言A表は大谷翔平のNLBとMLBに分けて国内の超一流選手4名との比較。すべての項目で大谷の実績は一番ではない。私は二刀流はともかく個人記録は超一流ではないとの評価をしていた。それが「大谷は超人」だと転向したのは昨年から。本稿は私の「大谷賞賛話し」である。
まず大谷の人間力に関して3話。
㊀激しいヤジを飛ばす敵側のファンにやり返した場面…本塁打を打ったあとその本人に笑顔で近寄りハイタッチをした。火に油をそそぐ懸念もあったその行為で、逆に相手のリスペクトを受けた。王選手なら無視し続ける、張本勲は「どうだと」と相手を挑発するであろう。フツー彼のようには振る舞えない。
㊁自らのデッドボールに手をあげて「騒ぐな」と味方チームを制した場面。さらに、相手チームの選手に笑顔で語りかけた。あれで両チームのそれまでのケンカ腰が一気に腰砕けになってしまった。誰も彼のマネはできない。あの長島にはどの投手も危険球を投げなかった。大谷もきっと今後そうなるであろう。
㊂チャンピオンシリーズ第6戦。少女が手に持ったボードがバックスクリーンに映された。『大谷、今日は打たないで』という相手ブルージェイズファンとしての訴えであった。しかし、注目されたのはその下に書かれた小さな文字での1行…『でも私のお気に入りの選手はやっぱり大谷です』が球場を和やかにした。そのことが呼び水になり試合から2時間後、大谷は少女に会いに行き、少女の書いたボードの隅にサインをして笑顔でお礼を言ったというのである。明日は決戦の7戦目、大谷は明日に向かって試合後2時間集中して練習していたと想像される。そんな張りつめた時間に…彼のようには誰もできない。
㊃ゴミを拾ってポケットに入れた…過去話題になったそんな美談レベルでない今年の3話し。彼の「笑顔の発信力」を道徳教育での学びのテーマにしてほしい。なぜこのような「人間大谷」が生まれたのか…ナゼ。
㊄大谷のナゼ…「50-50」。昨年話題になるまで「40-40」という概念を知らなかった。MLBでも過去5人、日本では秋山幸次の「43-38」が最も近い例という。驚きは盗塁数にある。彼と同程度走力のあるMLB選手は山ほどいるなかで。そもそもホームラン打者は走らないし走れない。山川穂高は夢のなかでも盗塁しない。それなのに大谷だけ…ナゼ。
㊅大谷のナゼ…二刀流。100年前、ベーブルースのほか何人かに例があるようだが、野球が進化した近年はあり得ない形である。ここでのナゼは「なぜ大谷は誰もヤラナイ二刀流にこだわってきたのか」にある。
㊆彼は練習は隠れてやっていてわからない。打撃、盗塁における相手選手の分析、研究にも半端でないエネルギーを注ぎ込んでいるであろうが、これもわからない。知りたい。
彼は子どもの頃からその夢を書き続けてきた。「目標達成シート」というらしい。夢を実現するための高い志があったからこその大谷であったのであろうが…その努力がどれほどかがみえてこない。
以上、高い目標や志の貫徹、日々の鍛錬やデーター分析、そして人間力。“超人大谷”への興味は尽きない。
私は講演において『学ぶは大谷翔平目指すは大谷翔平』と話している。

