2026年04月15日(水)

コラム・エッセイ

再来オイルショック

新しい出会いに向けて-この町・あの人・この話- 浅海道子

 大国側の奇襲で始まったイラン戦争。

 仕掛けた方は「侵略戦争」だと言われるのを避けようと「軍事作戦」と言い張り、1週間、いや3日で終わると最高権力者が豪語していたのも4年前の誰かと同じ。するとこちらもあと4年以上も続くのだろうかと、いやな想像をしてしまう。離れている距離は同じくらいでも、今度は自分達への影響が違うことがすぐ分かる。

 産業、生活の元になるエネルギー源の大部分の供給が絶たれる。思い出されるのは50年前のオイルショック。何もかもが高騰し、生活物資は店頭から消え去り、産業資材も価格見積もり有効期限は1週間。トイレットペーパーの奪い合いが象徴的な話題となり、今に語り継がれている。

 今回の戦争がどのように進むか想像出来ないが、何でも思う通り進められると思い込み、はた迷惑への配慮など眼中にない人が一方の旗頭だから、都合が悪くなれば後は任せたと尻拭いをさせられるだろうことは容易に想像出来る。はた迷惑の筆頭が日本国。庶民の生活にとっては前回のオイルショックと同様な目に遭わされるのだろうということは容易に想像出来る。

 前回は物資の値上がりはすさまじかったが、給料も格段に上がった。丁度持ち家を検討していた我が家では計画断念も考えたが、何とか先の計画をたてることが出来た。狂乱物価と言われた状態も我が家のみならず、全国何とかしのぎきり、何よりもエネルギー利用効率向上が技術的にも心理的にも進み、いつかこのことは一つの時代の思い出として語り継がれるものになった。

 今回はどうなるのだろう。高いだけではない。供給を絶たれるのだから、内容は本質的に異なる。解決の道は三路になるだろう。

 一つは、当然ながら資源の有効活用。廃棄物の資源化技術開発。1年間に生産された石油化学製品がどれくらい廃棄されているかを知ること。消費電力が白熱球の十分の一以下のLED光源だが、100倍の数を使って華やかな電飾をすれば消費電力は10倍になる。

 二つ目はエネルギー源の再考。原子力発電や、休耕田を埋め尽くし、農地への再生を不能にしてしまう太陽光パネルに頼るのではなく、世界最高の効率と評された石炭火力発電と脱二酸化炭素技術を組合わせた石炭の復活。設計技術者や運転技術者がまだ残っている今のうち。

 そして三つ目は政治外交力の向上。大国のわがまま勝手がまかり通り、迷惑を被る一国だけが立ち向かっても何も変えられないのが現状だが、大国といえども支えているのは庶民。弱い者でもその語る言葉の真実が庶民に届けば、わがまま権力者も権力を維持出来ない。

 真実を語る弱い国々の声が集まれば、対面では勝負にならない大国権力者を動かすことも出来よう。弱い立場の国々の真実の声を糾合して大国の、世界の庶民に語りかける外交力、政治力を政権担当者が身につけることを願う。

(カナダ友好協会代表)

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