コラム・エッセイ
07 ―「埋まらないカレンダー」―
ライブハウスと私 兵頭尚吾前回の続き。
ライブハウスをOPENする場所は決まったが、出演者・スタッフがいない。
やはり根拠の無い大丈夫だけではこれ以上前に進めないのか・・・。
大きな壁にぶち当たる。
大きな不安を抱えながらPCで「山口県バンド」、「山口県アーティスト」を検索。
SNSがまだ普及してない時代。ホームページ等からコンタクトを取り、
自ら出演者に会いに行き、人と店を知ってもらいながら、出演オファーを繰り返す。
そんな時、あるバンドからメールの返信が届く。
「ライブハウスですか?興味あるので話を聞かせて欲しい」
アポを取り、向かった先は宇部市。
ようやく出会えたアーティストは県内在住の大学生バンド。
SNS上の関係だけではなく、「人となり」を知ってもらうことが大切だと感じる時期だった。
東京時代に知り合った県外のアーティストへもアプローチしながら、
同時に地元の施工業者を探す。
設計のプランニングにも関わり、当初イメージしていたライブハウスには近づけた。
東京で出会った仲間の力も借りて、スタッフもめどが立つ。
ここで一番苦しんだのはイベントの構築。
山口県内のアーティストは想像以上に少なく、土日ですら営業出来ない状況のままOPEN予定日が近づく。
カレンダーには空白が目立ち、イベントは1ヵ月に10日ほど。
想定の3分の1程度しか埋まらないカレンダーを見ることは苦痛でしかなかった。
さらに傷を深くしたのはチケットの事前販売状況。
「このアーティストが来るのに、この枚数しか売れないの!!?」
東京で1000人集客出来るアーティストも、この街では10人しか集客出来ない。
期待と希望をもって、この街からスターを。
音楽の力で街を元気にさせたい!と思ってつけた「LIVE rise SHUNAN」という屋号。
「正直、無理かも・・・」と思いながらOPEN初日を迎える。
次回はOPEN以降のお話を
