コラム・エッセイ
チーム力
翠流▼8月28日の安倍首相の辞意を表明した記者会見。総理大臣のあるべき姿を問われ、ビジョン、責任感、情熱に加え「チーム力も重要」と答えていた。
▼一人で実現できる政策はない。新型コロナウイルス対策ではテレビで見る限り、西村康稔経済再生担当相や加藤勝信厚労相が首相を支えているし、その周囲では政府だけでも何千人かの国会議員や職員が「国難」ともいうべき事態に立ち向かっている。
▼並外れた知力、体力のスーパーマンがいるはずもなく、国会議員や高級官僚といえども今回のような事態に対しては一人々々を見れば力不足。一つの方向に向かって協力することは当然というか、そうするよりほかに手立てはない。
▼空前の事態であれば、試行錯誤も、かつてない対策もあってあたりまえ。拉致問題、北方領土、改憲は思うように進まず、経済は停滞し、東京五輪も延期。厳しい批判を避けることはできない。いくら情熱や責任感があっても生身の体がついていけなくなったのが今回の安倍首相の辞意表明ではなかったのか。
▼治療、感染予防にとどまらず、影響は経済、文化、教育まで幅広い分野に広がり、どこまで大きくなるかもまだ不明だが、懸命の取り組みが世界各地で続く。その中、周南の各市でも新型コロナウイルス対策へ、市など行政、経済団体や企業、医療・介護、教育機関などの連係、協力の動きが必要になってきている。地域のチーム力を最大限発揮したい。(延安)
