コラム・エッセイ
「人が人を...」
翠流▼新型コロナウイルス感染について、周南市の藤井市長が3日、4日と2日続けて市民に向けたメッセージを発表した。共通している内容は「感染症に対する正しい知識を持ち、差別や誹謗(ひぼう)中傷、人が人を排除するようなことが起こらないための冷静な行動」の要請。
▼インフルエンザの流行期には毎月のように学級、学年閉鎖や休校措置の発表がある。一方、新型コロナウイルスでは、学校名はもちろん、周南市教委は小中学校で休校が発生しているかどうかも発表できないという。もし発表すれば、感染者の絞り込み、特定につながり、差別、いじめにつながりかねないという配慮がうかがわれる。
▼更に難しくしているのが「正しい知識」といっても、新型コロナに関しては、まだまだ未知の部分が多いことだ。そのため必要以上におそれてしまう。その結果、県外から来た人や出張などで県外に行った人などに対するなにげない一言、しぐさが、差別やいじめのつもりがなくても、相手を傷つけてしまうこともある。
▼正月が近いが、大都市の感染拡大はおさまる気配がなく、その影響で地方でも医療従事者など関係者にとっては、今年は正月どころではなさそうだ。この数年「リスペクト」という言葉をよく聞くようになった。「尊敬、尊重する、相手を重んじる」という意味のようだが、医療従事者や、苦しむ患者、その家族、この感染症と戦う人たちに対する「ありがとう」という気持ちを持ちたいと思う。(延安)
