コラム・エッセイ
最期までジャーナリスト
翠流▼日刊新周南に長く「巡礼の道」を連載していた藤屋侃士(かんじ)さんが11月16日に亡くなった。81歳だった。山口放送ではラジオ番組を手掛けて日本民間放送連盟賞最優秀賞にも輝いた。
▼「巡礼の道」では、信仰、平和、社会の在り方などをテーマに、スペインなど海外や、海外旅行が難しくなってからも東京などへの「取材」を重ねて執筆を重ねた。取材、体験などをもとにメディアを通して社会メッセージを発信し続ける、最期までジャーナリストであった。
▼心臓にペースメーカーを入れていて入院することもあったそうだが、家族に支えられながら亡くなる直前まで執筆を続けた。もう、新しい記事を読むことはできないが、自身が開設したホームページで過去の連載を読むことができるのがせめてもの慰めかと思う。
▼私事になるが、今年10月下旬に悪性肉腫が転移した右肺を5分の1ほど切除した。連載記事も途中で中断し、CATVの出演も同僚に引き継いでもらうなどしたが、手術から2カ月たって体調もようやく以前の状態に戻ってきた。切除で目に見えるがん細胞は体内からなくなった。
▼来年は周南市だけでも周南公立大学の開学や、徳山商工会議所の移転など駅前再開発の進展、徳山下松港の100周年などがあり、大手企業の業績もおおむね順調。コロナ禍を乗り越えて明るい展望が見えてきた。藤屋さんには及ばないが、これからも仲間たちと新聞づくりに取り組みたい。
(延安弘行)
