コラム・エッセイ
大津島と須金
翠流▼集団接種の取材で大津島を、太陽光発電パネルと一体の防災倉庫、ソーラーシェルター設置の取材で須金を訪れた。「過疎」地域だが、いずれも明日に向けての取り組みが進められている。
▼須金のソーラーシェルターは阪神淡路大震災の被災地、神戸市にある企業「ヴィガラクス」が開発したシェルターの設置第1号。人口が300人を切る地元だけでは設置の費用を負担できず、住民の協力で同社がクラウドファンディングで350万円の資金を集めて寄贈する形となった。アマチュア無線の活用など以前から独自の防災対策に力を入れてきた成果が実を結んだ。
▼大津島への連絡船の乗り場にコミュニティ紙「潮流」があった。人口200人で高齢率80%の島だが、島内の赤ちゃんの誕生や、昨年11月に同島の一般社団法人磊(らい)の島が開いた芋汁会、拓殖大生と徳山大生が合同合宿をしてスダイダイの収穫などに取り組んだこと、来年度から本格的に始まる生活支援サービスと盛りだくさんの内容だった。
▼この2年間の新型コロナウイルス感染拡大は地域のコミュニティ活動にも、イベントやその準備の会議も開けず、大半の行事が中止に追い込まれ、今も活動の拠点となる市民センターは休館。住民同士のふれあいの機会も激減して大きな打撃となっている。
▼その中で、須金も大津島もへこたれることなく活動を続けている。感染拡大が収束、そのパワーが発揮できる日が早く来ることを祈るばかりだ。 (延安)
